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LINE広告 ディスプレイ広告(運用型)

LINE広告×Yahoo!広告のダブル活用で広告売り上げ300%超を実現したアルマードの極意

株式会社アルマード

2025.04.24

デジタルマーケティング部 次長 飯田英治氏
デジタルマーケティング部 課長 佐藤拓実氏

化粧品やサプリメントの製造・販売を手がける株式会社アルマード(以下、アルマード)は、ECサイトで消費者に直接商品を販売するD2Cビジネスに注力しています。売り上げ増加のために広告を展開する中、LINE広告とYahoo!広告、それぞれの媒体特性に合わせて運用を最適化した結果、LINE広告経由での商品売り上げを前年度比3.1倍、Yahoo!広告は同3.6倍に伸ばしました。その運用テクニックについて、同社デジタルマーケティング部 次長の飯田英治氏(以下、飯田氏)と課長の佐藤拓実氏(以下、佐藤氏)に話を聞きました。

 

また、同社の広告運用のノウハウを明かすオンラインセミナー「広告売上190%成長を実現! LINE広告×Yahoo!広告で成果を最短で引き出す アルマードの運用必勝法」を現在公開中です。併せてご覧ください。

目的
  • 商品を定期購入する新規顧客を増やしたい
  • 媒体特性に合わせた運用で広告効果を高めたい
施策
  • LINE広告では「自動ターゲティング」、Yahoo!広告では「類似ユーザー」を配信に活用
  • 広告クリエイティブ制作のPDCAサイクルを高速化
効果
  • LINE広告は、CV(コンバージョン)6倍、CVR(コンバージョン率)2.2倍、CPA(顧客獲得単価)40%減
  • Yahoo!広告は、CTR(クリック率)1.3倍、CVR1.5倍、CPA12%減
  • 広告経由での商品の売り上げにおいて、LINE広告が前年度比3.1倍、Yahoo!広告が3.6倍と大きく伸長

定期購入の新規獲得にLINE広告・Yahoo!広告などWeb広告を活用

アルマードは、自社ブランドの化粧品やサプリメントの商品企画・開発・製造・販売、OEM(受託製造)の企画・開発・製造を手掛けています。ブランドごとに販売チャネルを分けることで、チャネル特性に合わせた商品展開を強みとしています。

オンラインセミナー資料から引用

中でも化粧品の「CELLULA」「Orphe」は、自社サイトやECモールを通じて商品を販売するD2Cビジネスによって顧客を増やしています。同社のデジタルマーケティング全般を担当する飯田氏は、D2CビジネスにおけるWeb広告のマーケティング戦略について、次のように話します。

 

「弊社はインターネット通販において定期購入でのビジネスモデルを展開しています。以前は幅広くさまざまなWeb広告媒体に出稿していましたが、現在はCV件数を期待できる媒体に絞り込んで、購入数を拡大するよう尽力しています。そのため、LINE広告やYahoo!広告といった、大手Web媒体が主な広告出稿先です。LINE広告とYahoo!広告は、ユーザー数が多いからこそさまざまな形でターゲットを絞ることができるため、使い勝手がいいと感じています」(飯田氏)

株式会社アルマード デジタルマーケティング部次長 飯田英治氏

LINE広告の「自動ターゲティング」活用で、CV6倍、CVR2.2倍、CPA40%減

LINE広告の特徴は、「リーチ数と接触回数が多く、CV件数拡大に適した媒体」だと、広告運用を担当する佐藤氏は話します。

 

「LINE広告の大きなメリットは、CPAを維持しながらCV件数を拡大できる点です。これはやはり、LINEのユーザー数が圧倒的に多いからこそできることだと思います。さまざまな配信面があり、例えばLINE NEWS面とLINE VOOM面ではユーザー層が異なるため、幅広い層へのリーチが可能です。静止画や動画など、多様なフォーマットで商品の良さを伝えることができ、非常に重宝しています」(佐藤氏)

株式会社アルマード デジタルマーケティング部課長 佐藤拓実氏

飯田、佐藤両氏が口を揃えるのは「ほかの媒体にはない高齢女性へのリーチの強さ」です。飯田氏は、LINEのユーザー層が幅広いことを特に感じたという印象的なできごとを振り返ります。

 

「LINE広告経由で、90歳のお客さまからご注文をいただいたことがあり、このときはびっくりしました。LINEというアプリの使いやすさ、連絡手段として幅広い世代への浸透を実感しました」(飯田氏)

 

LINE広告は「予想とは異なる意外な結果が得られることも多い」と感じているため、同社では最初にターゲットを細かく設定せず、「35歳以上の女性」など幅広く配信しています。その上で、反応が良かった年代層や趣味・関心層などに絞り込んでいく場合と、「CV類似ターゲティング」の2パターンを配信していましたが、より効果的な方法はないかと模索していたといいます。

CV類似ターゲティング
類似配信は、ソースオーディエンスに類似したユーザーをLINE内で新たに探し出し、対象のユーザーに広告配信する機能。「CV類似ターゲティング」とは、CVしたユーザー(既存顧客)に似ているユーザーに配信することで、効率よく新規顧客を獲得できる配信手法のこと

「CV類似ターゲティングには、CVRを高く、CPAを比較的低く獲得できるというメリットがあります。一方で、配信金額を増やしていった場合には成果が伸び悩むようなことがありました。CVRを担保したままCV件数を伸ばせるターゲティングはないかと考えていたときに『自動ターゲティング』機能がリリースされたため、すぐに活用してみました」(佐藤氏)

自動ターゲティング
収集されたイベントを学習し、設定したターゲティング条件内でイベント実行(クリック、コンバージョンなど)が見込めるユーザーを探し、最適なオーディエンスを自動で生成する機能。簡単な設定で配信ターゲットを最適化できる

オンラインセミナー資料から引用

自動ターゲティングで配信したところ、想定以上の効果が得られたと飯田氏は驚きを隠しません。

 

「自動ターゲティングは、性別・年齢ターゲティングでの配信と比べて、CVは約6倍、CVRは約2.2倍、CPAは約40%減という結果を叩き出しました。各指標の数字がここまで軒並み好転したのはこれまでになかったことで、とても驚きました」(飯田氏)

オンラインセミナー資料から引用(実績はアルマード社調べ)

Yahoo!広告の「類似ユーザー」配信でCTR1.3倍、CVR1.5倍、CPA12%減

一方、Yahoo!広告の特徴については、「CPAを合わせつつCV件数を拡大できる媒体」だと話します。

 

「Yahoo!広告は、配信面が多く、細かい配信設定が可能で、リターゲティングに強いと感じています。設定次第でCVRの高いターゲティングができるため、CPAを合わせやすい媒体です。『細かい設定をするのが大変』と思う広告主もいると聞きますが、初めに検証しつつ適切に設定をしていけば後々は楽になるので、特に負担はないと感じています」(佐藤氏)

 

同社はYahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)のオーディエンスリストターゲティングに、「類似ユーザー」リストを導入して広告配信を行ったことで、CTR、CVR、CPAの改善に成功しました。

類似ユーザー
基となるオーディエンスリストのユーザーに、Web上の行動履歴が類似しているユーザーを「類似ユーザー」として抽出する。基となるリストは、広告アクションユーザー、顧客データなど選択可能

「類似ユーザーを活用したところ、性別・年齢ターゲティングで配信していたときと比べて、CTRは約1.3倍、CVRは約1.5倍、CPAは約12%減となりました。こちらも各指標で成果を上げることができました」(佐藤氏)

オンラインセミナー資料から引用(実績はアルマード社調べ)

LINE Creative Labで、デザイン未経験でも素早くクリエイティブ制作

アルマードは2020年から広告の運用をインハウス化し、ノウハウが社内に蓄積する体制を整えています。特に、広告クリエイティブ制作のPDCAではスピード感を重視しています。

 

「弊社の1カ月の広告制作数は、『クリエイティブ200個×タイトル100本×記事LP(ランディングページ)10本』ほどに上ります。さらに、クリエイティブごとに1日単位で結果を振り返り、夕方には更新を行います。インハウスのほうが、情報のたまるスピードと量が圧倒的に多く、効率的なのです」(飯田氏)

 

スピードを早めるため、佐藤氏が自らLINE広告のクリエイティブを制作することもあり、その際には「LINE Creative Lab」を活用しているといいます。

LINE Creative Lab(ラインクリエイティブラボ)
無料で簡単にクリエイティブを制作できる、LINEヤフーが提供する広告作成ツール。すぐに使える豊富なデザインテンプレートがあり、幅広い業種に対応。最短30秒で作成しそのまま入稿できるなどのメリットがある

LINE Creative Lab画面

「LINE Creative Labは、静止画やアニメーションの広告を手早く制作でき、とても便利でよく使っています。クリエイティブは主に社内のデザイナーが制作するのですが、30枚ほどは自分でLINE Creative Labを活用して制作しています。凝ったデザインではありませんが、むしろLINEのトークリスト面などは、簡易的なクリエイティブのほうが反応は良いと感じています」(佐藤氏)

同社では、LINE広告とYahoo!広告それぞれで「勝ちクリエイティブ」を作るため、5つのステップでPDCAを回しています。「勝ちクリエイティブ」の作り方について、詳しくはオンラインセミナーをご覧ください。

オンラインセミナー資料から引用

LINE広告とYahoo!広告の両方を活用し、広告売り上げ300%超を達成

LINE広告とYahoo!広告で、反応のいいクリエイティブが同じ場合もあれば、異なることも多々あり、佐藤氏は「LINEとYahoo! JAPANで、反応するユーザー層が違う」と分析します。

 

「ユーザー層が異なるため、LINEとYahoo! JAPANの両方に広告を出すことで、CV件数が純増するのです。それぞれ配信レポートの項目が異なり、合わせて結果を分析することで、購入したお客さまの『解像度』が上がる点でも助かっています」(佐藤氏)

 

また、Yahoo!広告接触者にLINE広告でリターゲティングをした場合、CV件数は1.2倍、CPAは4%減となりました。「今はこの手法が、両媒体からのアプローチをする際に最も効果がある」と佐藤氏は考えています。

オンラインセミナー資料から引用(実績はアルマード社調べ)

アルマードではこれらの施策によって、LINE広告とYahoo!広告どちらの媒体でも、CPAを維持しながらCV件数を増やすことに成功しました。また、広告経由での商品の売り上げも、LINE広告が前年度比3.1倍(2024年度)、Yahoo!広告が3.6倍(2022年度)など、大きな伸び率を見せました。

オンラインセミナー資料から引用(実績はアルマード社調べ)

「弊社内ではLINE広告とYahoo!広告をメインの広告媒体として、非常に重要視しています。今後も運用のPDCAの量を落とすことなく、件数を拡大していきたいです。どちらの媒体でも、新しい機能が続々とリリースされているので、積極的に試していきたいと思っています」(佐藤氏)

 

飯田氏は同社のLINE広告とYahoo!広告の活用について、次のような展望を話します。

 

「LINE広告では、動画を攻略しきれていないと感じているため、これから注力していきたいです。Yahoo!広告は、多くの面ごと、デバイスごとに、ユーザーのモチベーションに違いがあります。ターゲティングの細分化が成功の秘訣なので、攻略を進めていきたいですね」(飯田氏)

(公開:2025年4月、取材・文/小泉明奈、POWER NEWS編集部、写真/慎芝賢)

 

※本記事内の数値や画像、役職などの情報はすべて取材時点のものです
※本記事内の実績は取材先調べによる数値です

企業名 株式会社アルマード
所在地
東京都中央区
事業内容
自社ブランド化粧品・サプリメントの企画・開発・販売ならびにOEM(受託製造)の企画・開発・製造