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LINE公式アカウント

LINEのID連携率は約90%!ブロック率10%以下を維持するコスメセレクトショップのLINE公式アカウント活用法

株式会社粧苑すきや

2022.09.13

株式会社粧苑すきや 取締役営業部長 由佐憲靖氏
デジタルマネージャー 竹中 陸氏

宮城県仙台市を中心に展開するコスメセレクトショップ「Perfumerie Sukiya」(株式会社粧苑すきや)では、LINE公式アカウントをマーケティング施策の一環として活用しています。同社の由佐憲靖氏(以下、由佐氏)と竹中 陸氏(以下、竹中氏)に、LINE公式アカウントの活用ポイントやその成果について話を聞きました。

目的
  • DMの送付コストを削減したい
  • 会員登録の工数や負担を軽減したい
施策
  • 「LINE Front-end Framework(LIFF)」を利用し、会員情報とユーザーのLINEアカウント連携を推進
  • LINEアカウント連携をしたユーザーには、メッセージのセグメント配信を実施
  • 自社開発でデジタル会員証をLINE公式アカウント上に実装
効果
  • ユーザーの利便性を向上し、店頭スタッフが丁寧な案内を続けた結果、アカウント連携率は約9割を記録
  • 友だち数が4万人(2022年7月時点)を突破し、ブロック率は10%以下、開封率は60%以上を記録
  • メッセージ配信のクーポン経由で来店を促し、店頭での売り上げに貢献

株式会社粧苑すきや 取締役営業部長 由佐憲靖氏

デジタルマネージャー 竹中 陸氏

デジタル会員証の実装や会員登録の工数削減で、LINEアカウント連携率約9割を達成

宮城県仙台市に本社を置く株式会社粧苑すきや(以下、粧苑すきや)は、創業77年の老舗コスメセレクトショップです。同社はブランド誘致を得意とし、これまで「L'OCCITANE」「NARS」「JILL STUART」など、多くの有名化粧品ブランドを東北エリアのコスメセレクトショップで初めて取り扱いをしてきました。“地域密着”を経営理念に掲げ、現在、「Perfumerie Sukiya」の店名で仙台市内に3店舗を展開。Perfumerie Sukiyaのマーケティング戦略を統括する由佐氏は、同社の戦略方針について次のように話します。

「Perfumerie Sukiya」の店舗外観

「当社では2019年からオンラインショップも開設していますが、売り上げの9割以上は実店舗によるものです。店舗スタッフが対面でお客さま一人ひとりの声を聞いて、悩みや要望に沿った商品の説明を丁寧に行い、購入につなげています」

 

創業から変わらずユーザーとのコミュニケーションを大切にする粧苑すきやでは、これまで販促施策には主にDMを利用してきました。しかし、最大で年間30万通にも及ぶDMの送付コストは膨大で、コストの削減が長年の課題となっていました。

 

「実はかなり前から、DMより費用対効果の高いコミュニケーションツールとしてLINE公式アカウントに注目していました。しかし、複数のブランドの取り扱いをしている当社の形態上、実際に運用するのは難しいと思っていました。例えば、AブランドのユーザーにBブランドの商品情報を届けてしまうと、Aブランドからのクレームにもつながりかねません。そのため、ブランドや店舗ごとに厳密にセグメントを設定し、メッセージ配信できるようにすることがLINE公式アカウント導入の絶対条件でした」(由佐氏)

 

そこで同社はLINE社が提供するウェブアプリプラットフォーム「LINE Front-end Framework(LIFF)」を利用して、同社が保有する会員情報とユーザーのLINEアカウント連携を検討。自社開発でLINE公式アカウントの機能を強化し、2019年夏頃から本格的な運用をスタートしました。

 

「当社の会員情報とLINEアカウントの連携により、例えば『1年以内にAブランドの化粧水を買ったユーザー』だけにメッセージを配信できるようになりました。既存のPOS(販売時点情報管理)データとも連携をしたので、ブランドや商品だけでなく、販売店舗、購入日時、金額、接客した販売員などの細かい組み合わせのセグメントでメッセージを配信し、One to Oneのコミュニケーションが実現できました」(竹中氏)

 

また、同社はこれまでプラスチックの会員証を利用してきましたが、独自にLINE公式アカウント上で表示できるデジタル会員証も実装しました。

 

「お客さまの購買データを取得するために、商品購入の際には必ず会員証を提示いただきたいのですが、これまで会員証を忘れて来店される方も多くいらっしゃいました。そこで会員証のデジタル化に踏み切り、LINE公式アカウント上で新規会員証の発行や会員情報の編集、保有ポイントの確認などもできるようにしています」(竹中氏)

 

LINE公式アカウント上の機能を充実させ、ユーザーの利便性も向上した結果、友だちとなるLINEのユーザーID連携率は約9割に上るといいます。

 

「これまで会員登録は、店頭で申し込み用紙に必要事項を記入してもらい、その情報を店舗スタッフがPOSシステムに入力をするという仕組みで、お客さまにとってもスタッフによっても負荷がかかっていました。現在は、原則LINE公式アカウントから会員登録をしてもらうオペレーションにして登録と同時にLINEアカウントが連携される仕組みを構築したことで負荷が軽減され、アカウント連携率も高い数値を記録しています」(由佐氏)

ブロック率は10%以下、開封率は60%以上。「熱量の高い友だち」が集まる

LINE公式アカウントの運用開始から約2年。友だち数は着実に増加を続け、2022年7月現在で4万人を突破しています。その秘訣について、由佐氏は「友だちを集めるには、店舗スタッフによる声掛けが最も効果がある」と話します。

 

「LINE公式アカウントの運用開始前、約120人いる店舗スタッフとメーカー派遣スタッフ全員に、LINE公式アカウントの活用の意義や購買データ取得の必要性などを徹底的にレクチャーしました。その甲斐あって、店舗スタッフ一人ひとりが、友だち集めの重要性を理解したうえでお客さまに案内を行っています。それが右肩上がりで友だちが増え続けている一番の理由だと思います」(由佐氏)

 

もちろん、友だち追加を案内する際には、ユーザーにどのようなメリットがあるか訴求することも忘れません。LINE公式アカウントから会員になることで、特典としてサンプル品がもらえるほか、ポイントアップなどのお得な情報や新製品情報が定期的に届くことを丁寧に説明しています。こうしたユーザーに寄り添ったコミュニケーションは、配信するメッセージの開封率の高さにもつながっています。

 

「メッセージの配信頻度は月に10~15回ほどで、クーポンやポイントアップなどのユーザーベネフィットがある情報を中心に配信しています。例えば直近でいうと、20日間限定で使用できるクーポンを約3万4,000通配信しました。その際の開封率は60%以上、配布したクーポンの使用数は約4,300件を記録しました。平均して1日200人以上がメッセージを見て来店しているという結果なので、売り上げへの貢献もかなり大きいと感じました」(由佐氏)

メッセージ配信の一例
※お使いの画面とは見え方が異なる可能性がございます

ブロック率が低いのも同社のLINE公式アカウントの特徴で、年間を通じて約10%以下、時期によっては5%を下回ります。

 

「メッセージの配信内容には、効果が良いものと悪いものがあるので、効果が悪い配信が続いてしまうと、ブロック率も上がってしまいます。しかし、スタッフが対面で獲得している友だちだけあって、基本的には当社を利用していただいている熱量の高いユーザーが集まっており、メッセージをきちんと読んでもらえているという実感があります。単に友だち数を追求するのではなく、ロイヤルカスタマーとなってくれる熱量の高い友だちをこれからも着実に増やしていきたいと思います」(由佐氏)

施策の効果分析を詳細にでき、一歩進んだ反省ができるのがLINEの魅力

現在、LINE公式アカウントの運用は由佐氏を含め数名で行っており、「クリエイティブも自分たちで制作し、昼にブランドから情報が届いたら夜にはその内容を配信するというスピード感で運用している」と話します。

 

その一つ、リッチメニューも自社でカスタマイズしています。期間限定のクーポンやサンプルプレゼントなどのボタンを目立たせ、「オンラインストア」や「会員カード」の基本メニューのボタンは小さめのサイズで配置するなどの工夫と検証を重ねています。

リッチメニュー(緑枠内)の配置を試行錯誤し、効果を検証

「リッチメニューがやはり一番多くのユーザーの目に触れ、実際にクリック数も多いので、配置はいろいろ試行錯誤しています。LINE公式アカウントの良いところは、さまざまなデータを検証しながら自分で改善できるところだと思います。例えば、DMでキャンペーン施策を実施して、期待外れの成果で終わったとき、そもそも送付したDMが読まれていないのか、あるいはキャンペーン内容の魅力が不足していたのか、その理由を判断することができません。しかし、LINE公式アカウントであれば、例えば『開封率やクリック率が高いものの、参加率が低い』というデータから、キャンペーン内容が魅力的でなかったという判断ができます。一歩進んだ反省をして、次回の施策に生かせるのもLINE公式アカウントの魅力です」(由佐氏)

 

コロナ禍が続き、未だ外出を控えているユーザーも多い中、同社の店頭での売り上げは着実に伸びているといいます。

 

「LINE公式アカウントの集客効果は本当に大きいと感じていて、来店者へのプレゼントも、LINE公式アカウントの導入前から30%ほど数を増やして用意するようになりました。当社はこれからも地域密着の経営を続け、仙台を中心に店舗拡大をしていくつもりです。今後、仮にユーザーが急増したとしても、LINE公式アカウントであれば、DMよりもコストパフォーマンスに優れた運用ができるはずだと期待しています。また、会員証のデジタル化も、国内の月間利用者数9,200万人(2022年6月末時点)を擁し、ほぼライフプラットフォームと化しているLINEだからこそ決断できました。進化を続けるLINE公式アカウントをうまく使いこなし、デジタルと『人の力』がうまく融合した店舗運営をしていきたいと思います」(由佐氏)

 


(公開:2022年9月、取材・文/相澤良晃)

 

※本記事内で紹介した実績は、すべて取材先調べとなります
※本記事内の数値や画像、役職などの情報はすべて取材時点のものです