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Webマーケティング入門 公開日:2023.07.28

4P分析とは? 目的・やり方や4C・3C分析との違いを解説

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4P分析はマーケティング施策の企画立案のために用いられる、代表的なフレームワークです。マーケティング戦略実行に関わる担当者ならマスターしておきたい手法です。

本記事は4P分析とは何か、混同しやすいフレームワークとの違い、4P分析を活用するメリット、使い方のコツ・注意点などを解説しています。基本を押さえてしまえば、4P分析は決して難しくありません。4P分析を理解してマーケティングの成果を高めましょう。

4P分析とは

ここでは4P分析の概要と、マーケティング戦略のなかでの位置付けを解説します。これらを知っておくと、どのような場面で4P分析を活用できるのかわかるようになります。

4P分析の意味・読み方

マーケティングミックス

4P分析はマーケティング施策を企画立案するためのフレームワークです。「ふぉーぴーぶんせき」または「よんぴーぶんせき」と読みます。

4P分析は以下の4要素の頭文字を取ったものです。

  • Product(商品・サービス):何を売るのか
  • Price(商品価格):いくらで売るのか
  • Place(販売・流通方法):どうやって売るのか
  • Promotion(販促活動):どうやってプロモーションするか

4P分析のマーケティング戦略における立ち位置

4P分析のマーケティング戦略

マーケティング全体の基本的な流れは以下のとおりです。

  1. 環境分析:市場や経済などのマクロを分析する
  2. 市場細分化(セグメンテーション):商圏や顧客層などで市場を分ける
  3. ターゲティング:ビジネスチャンスのある市場を選択する
  4. ポジショニング:自社の強みが生きる立ち位置を選択する
  5. マーケティングミックス(実行戦略):マーケティング施策の企画を立案する
  6. 施策実行:マーケティングミックスに沿って施策を実行する
  7. 成果測定・改善:売り上げや集客数などを成果測定して改善につなげる

このうち4P分析は、「マーケティングミックス(実行戦略)」のプロセスで用います。

4P分析の目的

4P分析の目的は、効果的なマーケティングミックス(実行戦略)を立案することです。マーケティングミックスとは、商品・サービスをどうやって売っていくか、具体的な実行戦略を製品、価格、流通、プロモーションという4項目で検討するプロセスです。

この4項目は、4P分析のProduct(商品・サービス)、Price(商品価格)、Place(販売・流通方法)、Promotion(販促活動)から構成されます。4P分析を使えば、的確なマーケティングミックスを導き出すことができます。

4P分析と混同しやすい言葉との違い

マーケティングのフレームワークには似たような名称、考え方が多くあります。ここでは4P分析と混同しやすいフレームワークを紹介しながら、4P分析との違いを解説します。

3C分析との違い

3C分析とは、自社を取り巻くビジネス環境を以下の3つのCで分析する方法です。

  • Customer(市場・顧客):市場規模・成長性、顧客ニーズ、消費者行動など
  • Competitor(競合):競合他社のリソース、強み・弱み、戦略など
  • Company(自社):自社のリソース、強み・弱み、戦略など

3Cを関連付けて分析すると、ビジネス環境を客観的に把握できます。

3C分析はマーケティング戦略での環境分析に用いられるフレームワークです。マーケティングミックス(実行戦略)で使う4P分析とは、用いるプロセスが違います。

4C分析との違い

4C分析との違い

4C分析とは、マーケティング施策を企画立案するために、次の4つのCを分析するフレームワークです。

  • Customer Value(顧客価値):顧客が受けるベネフィット、価値
  • Cost(費用):顧客が費やすお金、時間
  • Convenience(利便性):商品の入手のしやすさ
  • Communication(コミュニケーション):顧客からみた企業とのコミュニケーション

4C分析は4P分析と同じく、マーケティングミックス(実行戦略)のプロセスで用いられます。分析項目も同様に、商品・サービス、商品価格、販売・流通方法、販促活動の4つです。

4C分析と4P分析の違いは、分析する視点です。4C分析は顧客視点で分析するのに対して、4P分析は企業視点で分析します。例えば、商品価格を検討する場合、4C分析は「顧客からみて安いか・高いか」を考えますが、4P分析は「利益が出るか」を考えます。

5C分析との違い

5C分析は3C分析を拡張・細分化したフレームワークで、自社を取り巻くビジネス環境を分析するために使います。以下の5つのCを分析します。

  • Consumer(顧客):エンドユーザーのニーズ、行動特性など
  • Competitor(競合):競合他社のリソース、強み・弱み、戦略など
  • Company(自社):自社のリソース、強み・弱み、戦略など
  • Customer(中間顧客):卸業、流通業者など中間顧客のニーズ、行動特性など
  • Community(環境社会):経済、法律、政情などの環境

5C分析は3C分析と同じく、環境分析のプロセスで用います。したがって、4P分析とは用いるプロセスが違います。

サービスマーケティングの7Pとの違い

7P分析とは、サービス業向けに考案された、マーケティング施策を企画立案するためのフレームワークです。4P分析に3つのPを加えた7項目を分析します。

  • Product(商品・サービス):何を売るのか
  • Price(商品価格):いくらで売るのか
  • Place(販売・流通方法):どうやって売るのか
  • Promotion(販促活動):どうやって宣伝するか
  • People(人):どのように人(スタッフ・顧客など)が関わるのか
  • Process(業務販売プロセス):予約から支払いまでの業務プロセスをどうするか
  • Physical(物的証拠、安心保証):どうやってサービス品質を証明するか

7P分析はサービス業に適したフレームワークです。対して4P分析は製造業と相性がよいとされています。

4P分析のメリット

4P分析のメリット

4P分析はマーケティングミックス(実行戦略)で使われる代表的なフレームワークです。どのようなメリットがあるのでしょうか。

スムーズにマーケティング施策を立てられる

4P分析を用いることで、短時間で的確な分析を完了できるようになります。4P分析にはマーケティング戦略に欠かせない項目が網羅されています。そのため、「何を分析したらよいのか」「漏れやダブりがないか」などと迷うことはありません。

例えば、ミーティングでホワイトボードを4つに分割して、4つのPの内容を議論すればアイデアを生み出したり、課題をみつけたりしやすくなるでしょう。4P分析用のWordやExcelのテンプレートもあるので、活用してみてはいかがでしょうか。

客観的に状況を把握できる

4P分析は、4つのPを洗い出すだけでなく、関連付けて分析します。そのため、マーケティング施策としての整合性を取りやすいのが特徴です。また、潜在的な問題を見逃すリスクも減らせます。

例えば、自社の技術力を生かしたハイスペック製品を売りだす企画が浮かんだとします。このアイデアは「Product:何を売るのか」の観点からは問題ないかもしれません。しかし、「利益が出るのか(Price)」「安定供給できるか(Place)」など、他の要素もあわせて考えると、適切な戦略ではない場合もあるでしょう。

組織が大きくなるほど、商品開発、マーケティング、流通、広報などのように、施策が縦割り化されるものです。そのような場合、総合的な分析が抜けてしまうケースがあります。マーケティングミックスに4P分析を用いれば、全体の状況に即した、客観的な分析ができます。

4P分析のやり方・方法

ここでは4P分析で具体的にどのような内容を分析するのか紹介します。自社に当てはめて考えると、実用的なフレームワークとして利用できるようになるでしょう。

Product(製品)の分析

Produc(製品)の分析では、どのような商品が売れるのか検討します。具体例を挙げると次のとおりです。

  • 顧客が求める品質、性能
  • 顧客が好むデザイン、パッケージ
  • 競合商品との違い、強み
  • ブランドイメージとの親和性

Productの分析では、どのターゲットを狙うのかを明確にしておくことが重要です。例えばカフェ経営で、味や香りへのこだわりが強い顧客の獲得を目指す場合は、産地やグレードにこだわったコーヒー豆を仕入れるなどの戦略が考えられます。

Price(価格)の分析

Price(価格)の分析では、販売価格を決めます。その際、以下のような内容を検討します。

  • ユーザーのベネフィットと対価が釣り合っているか
  • 利益が出るか
  • 市場相場と比べて適切な価格設定か
  • 競合と価格面で差別化できるか

Priceの分析は、企業利益と顧客の需要や業界における立ち位置などを総合的に検討しなければなりません。例えば、カフェ経営で高級路線のコーヒーを提供する場合には、FLコスト(食材費+人件費)や注文予想数、競合他社と重ならない客層などを総合的に検討して価格設定します。

Place(流通)の分析

Place(流通)の分析では、流通経路や販売場所を分析します。具体例は次のとおりです。

  • 販売・流通地域
  • 流通チャネルの長さ(直販、卸売など)や幅(販売先を限定しない、ライセンス制にするなど)
  • 流通業者、卸業者、販売業者の選定
  • 販売場所(実店舗、通販など)

Placeの分析は商圏や販売量、管理方法、顧客との接点など、分析内容が多い項目です。例えば、カフェ経営であれば店舗を増やす拡大戦略を取るのか、地域密着で商圏を絞るのか、などの戦略立案もPlaceの分析に含まれます。

Promotion(販売促進)の分析

Promotion(販売促進)の分析では、どのように顧客に商品・サービスを認知してもらい、購入につなげるか検討します。具体的には以下のような内容を検討します。

  • 広告媒体(Web広告、SNS、Webメディア、チラシなど)
  • 情報発信の方法(プル型・プッシュ型のどちらにするかなど)
  • ブランディングの方針
  • 広告予算
  • 競合のプロモーション方法

Promotionの分析では、いかに効率的、効果的にターゲット層と接触できるかが重要です。例えば、カフェ経営で若年層がターゲットだとします。この場合、若年層はインターネットの利用頻度が高いため、チラシや新聞広告より、ディスプレイ広告やリスティング広告のようなWeb広告のほうが効果は見込めるでしょう。

Yahoo!広告では、ディスプレイ広告やリスティング広告を運用できます。ご検討されてみてはいかがでしょうか。

ヤフーのディスプレイ広告を詳しく見る

ヤフーのリスティング広告を詳しく見る

この際、競合がどのような媒体やメディアに広告を出稿しているかも調査すると、広告戦略の参考になります。

4P分析をおこなう際の注意点・ポイント

ここでは4P分析をおこなう際の注意点や分析のコツ、応用的な使い方について解説します。

4P分析の目的を明確にする

4P分析は、目的達成に適した戦略をみつけるためのフレームワークです。したがって、目的なしに分析しても、答えがみつかるものではありません。

したがって、最終的なゴールを明確にしたうえで4P分析をはじめます。例えば、分析の目的が売り上げ向上なのか、顧客満足度の向上なのかによって、取るべき施策は大きく変わります。

4Pは統合して考える

4P分析の4つのPは独立したものではなく、密接に関係しています。そのため、バラバラに分析するのではなく、相互に結びつけながら総合的に分析することが重要です。

仮に高級感やプレミアム感を出した商品を提供するなら、値段のディスカウントや大量流通などの施策は不適切です。施策として整合性が取れないため、顧客を獲得しにくくなってしまいます。また、それぞれの互いの施策が負担となり、利益が減ったり、業務負担が増したりするでしょう。総合的に4P分析すれば、全体を最適化した施策を立案できます。

4P分析だけでなく4C分析もあわせておこなう

企業目線の4P分析は、顧客目線が欠けてしまいがちです。そのため、顧客視点の4C分析と組み合わせる手法がよく取られます。

4P分析と4C分析は、以下のような対応関係があります。

4P分析(企業目線) 4C分析(顧客目線)
Product(商品・サービス) Customer Value(顧客価値)
Price(商品価格) Cost(費用)
Place(販売・流通方法) Convenience(利便性)
Promotion(販促活動) Communication(コミュニケーション)

4P分析と4C分析を組み合わせると、多角的な分析ができます。例えば、4P分析の商品価格が、4C分析の費用より大幅に高かったと仮定します。この場合、強気の価格設定が裏目となって、売り上げが低迷する可能性が高いと推測できます。このように企業と顧客双方の目線で分析すると、より的確な分析になります。

サービス業の場合は7P分析もおこなう

サービス業の場合は、4P分析よりも7P分析のほうが向いています。7P分析は4Pの要素に加えて、People(人)、Process(業務販売プロセス)、Physical Evidence(物的証拠、安心保証)も分析するため、より精度の高い分析が可能です。

サービス業の付加価値は、顧客との共同作業でつくられます。そのため、接客品質や客層に影響する店の雰囲気作りなど、Peopleの分析が重要です。

付加価値は、業務プロセスでも生じます。例えば、スムーズな予約や決済は顧客体験を高めます。他にも、飲食業であればオープンキッチンでライブ感を出すのも付加価値です。このようにサービス業では、Processも分析するべきです。

さらにサービス業はサービスの無形性・消滅性が高いのも特徴です。したがって、例えば店舗に資格証や認定登録証を掲示したり、食材の産地を明示したりするなど、サービス品質を保証するPhysical Evidenceの要素が重要です。

4P分析を活用して効果的なマーケティング施策を立てよう

4P分析はマーケティング施策の企画立案のために用いられる代表的なフレームワークです。4P分析を使うと、短時間で的確な分析結果を導き出せます。上手に活用して、マーケティングの成果を高めていきましょう。

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