サーチキーワードターゲティングの効果を落とさない!「高度なセグメント」への移行で成果を最大化した企業事例
Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)のターゲティング機能である「サーチキーワードターゲティング」。以前よりお知らせしていた通り、この機能は2025年8月に提供を終了しました。今後は、オーディエンスリストターゲティング(高度なセグメント)を利用いただくことになります。
本稿では、サーチキーワードターゲティングの提供終了を見据えて、オーディエンスリストターゲティングの「高度なセグメント」を活用し、成果を上げた株式会社エイチームライフデザインの事例を紹介します。
目次
サーチキーワードターゲティングの提供終了について
「サーチキーワードターゲティング」は、2025年8月にYahoo!広告による自動移行が完了し、提供を終了しました。本機能を利用されている場合、今後はオーディエンスリストターゲティングをご利用ください。詳しくは以下をご確認ください。
オーディエンスリスト「高度なセグメント」とは
「高度なセグメント」は、広告主が指定したキーワードをもとに作成されるオーディエンスリストです。従来のサーチキーワードターゲティングでは、キーワードを候補一覧から選択してリストを作成していましたが、高度なセグメントでは任意のキーワードを登録すると、それらのキーワードをもとに機械学習で最適なオーディエンスリストを作成します。このリストを利用することにより、入力したキーワードを検索したユーザーに加えて、該当のキーワードと関連性が強い検索行動をとったユーザーにも拡張し、最終的にその中からアクションしそうなユーザーを選定して広告を配信できます。
本機能を活用することで、リターゲティングに頼らない広告戦略の一つとして、広告の配信対象を拡大しながら配信を効率化できます。また、従来のサーチキーワードターゲティングと比較して、インプレッション数やコンバージョン数を増やすことが可能です。
オーディエンスリスト「高度なセグメント」へ移行する際のポイント
サーチキーワードターゲティングから「高度なセグメント」へ移行する際、今までの効果を継続・最大化するためにまず検討いただきたいのは、サーチキーワードターゲティングで効果の良かったキーワードを引き継ぐことです。これに加えて、以下のポイントを参考に、PDCAをまわすことを推奨します。
キーワード選定
●1単語の登録で配信が広がりすぎた場合は、2単語に変更しユーザーを絞り込む
●サーチキーワードターゲティングで登録できなかったキーワードの登録を検討する
リスト分割
●非指名系キーワードリストは実績確認の目的で分割する
●分割する軸はPDCAを回したい粒度に合わせる(例:訴求軸、時系列軸)
上記を踏まえたうえで、高度なセグメントへ移行し、成果を上げた企業事例を次章で紹介しています。
活用事例
- 株式会社エイチームライフデザイン
背景
クレジットカード領域においてYahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)を活用していた株式会社エイチームライフデザイン(以下、同社)は、サーチキーワードターゲティングの利用率と獲得シェアの割合がともに高くなる傾向にありました。同社は、これまでのサーチキーワードターゲティングと同等の効果を継続するためには、早期の対応が不可欠と判断。機能の提供終了に先んじて利用を停止し、「高度なセグメント」に移行して大きな成果を上げました。
施策の概要
高度なセグメントへの効果的な移行のため、同社ではキーワードを精査し、まずはサーチキーワードターゲティングと高度なセグメントの併用を始めました。
ユーザーサイズ(オーディエンスリストに含まれる広告配信の対象となるユニークユーザー数)を確保する必要があるため、まずサーチターゲティングキーワードでよい結果が出ているキーワードを参考に、高度なセグメントのリストを作成。軸となるキーワードに対して拡張させたい方向にキーワードを掛け合わせてキーワードを登録し、リストを拡充しました。さらに、検索広告でコンバージョン獲得実績があるクエリーも登録しました。
成果
高度なセグメントのリストで配信直後から、サーチキーワードターゲティングでコンバージョン獲得がメインとなっているキーワード群のリストで確実にコンバージョンが取れ、初速が安定。これを踏まえて「サーチキーワードターゲティング」を停止し、高度なセグメントのみでの運用を開始しました。
サーチキーワードターゲティング停止後、高度なセグメントの2つの広告グループにて、クリック数とコンバージョン数が増加しました。機械学習により最適なユーザーに広告が表示されたことで、高度なセグメントへの移行を通じて、効率的な広告配信を継続することができました。
集計期間:
併用中:2025年3月24日~4月13日
高度なセグメントのみ:2025年4月21日~5月11日実績はエイチームライフデザイン調べ
なお、今回作成したリストの中で上位3(A、B、C)のインプレッション数を確認したところ、重複が見られず、それぞれ違うユーザーに対して配信されていることがわかりました。このように、サーチキーワードターゲティングで効果が高かったキーワードをベースに、キーワードを軸ごとにリスト分けすることで、コンバージョン確度の高いユーザーへ配信できていることが良い結果につながっているといえます。
売上向上支援部 目谷 友花氏
サーチキーワードターゲティングの提供終了については、正直なところ不安もありました。 しかし、LINEヤフーのご担当者からの提案を受け、早い段階で高度なセグメントへの移行に取り組むことができました。
移行にあたっては、高度なセグメントの中でも特徴度の高いキーワードを連携いただくなど、成果につながるような拡張の方向性や、適切なキーワード調整について丁寧にアドバイスをいただけたことが非常に心強かったです。 当初は広告効果の低下も懸念していましたが、運用を重ねる中で徐々に改善の手ごたえを感じられるようになりました。
今回のような施策を繰り返すことで、より効果的なオーディエンスリストの構築につながると考えており、今後も最適解を探しながら、さまざまな施策に挑戦していきたいと思います。
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