LINEミニアプリを開発するには?既存サービスの活用から新規開発まで解説
「既存のWebサービスやSaaSをLINEミニアプリに対応させたい」
「新たなサービスをLINEミニアプリとして開発したい」
LINEミニアプリは、既存サービスを生かした開発にも、新規開発にも活用できます。本稿では「開発・提供する側」の視点から、LINEミニアプリの開発に必要な基本的なステップ、設計のポイント、複数企業への展開方法について紹介します。
1. 既存サービスのLINEミニアプリ化だけでなく、新規開発もできる
LINEミニアプリは、主にLINE上で動作するWebアプリです。HTML、CSS、JavaScriptなど、Webアプリ開発の知識や技術を生かして開発でき、会員証、予約・受付、順番待ち、ゲーム、EC、販促キャンペーンなど、さまざまな用途で活用されています。
すでにこうしたWebサービスを提供している場合は、既存の機能や仕組みを生かしてLINEミニアプリに対応できます。例えば、既存の予約サービスをLINE上で利用できるようにしたり、既存の会員基盤と連携したデジタル会員証を提供したりできます。LINEヤフーが提供する開発者向けサイトLINE Developersでは、運用中のWebアプリをLINEミニアプリ化する手順も公開されています。
一方、既存のWebサービスがない場合でも、LINEミニアプリを新たに開発できます。企業に共通するニーズに対応した機能を標準化し、複数企業に提供するサービスやパッケージとして展開する方法もあります。
実際にLINEヤフーのTechnology Partnerをはじめ、さまざまな事業者が、それぞれのサービスや技術を生かしたLINEミニアプリを提供しています。
2. LINEミニアプリを開発・提供する6つのステップ
既存のWebサービスを活用する場合も、新たにWebアプリを開発する場合も、LINEミニアプリとして提供するための設定や実装が必要です。ここでは、その基本的な流れを6つのステップで紹介します。
具体的な実装や最新の仕様についてはLINE Developersで確認し、LINEミニアプリポリシーや各種ガイドラインに沿って開発してください。
ステップ1|LINEミニアプリチャネルを作成する
まず、ビジネスID でLINE Developersコンソールにログインし、LINEミニアプリをユーザーに提供するためのLINEミニアプリチャネルを作成します。
ステップ2|Webアプリを準備する(既存活用/新規開発)
LINEミニアプリとして提供する機能やユーザー体験を整理し、その要件に合わせてWebアプリを用意します。既存のWebサービスを活用する場合は、LINEミニアプリとして提供するために必要な変更点を確認します。新規に開発する場合は、整理した要件に沿ってWebアプリを開発します。
ステップ3|LIFF SDKを組み込み、初期化する
LINEミニアプリは、LIFF(LINE Front-end Framework)を利用するLIFFアプリとして動作します。WebアプリにLIFF SDKを組み込み、LINEミニアプリチャネルで確認できるLIFF IDを指定してliff.init()を実行します。初期化が完了すると、LIFF SDKの各種機能を利用できるようになります。
ステップ4|必要な機能を実装する
LIFF APIなどを利用して、LINEミニアプリに必要な機能を実装します。例えば、ユーザーのログイン状態の確認や、プロフィール情報の取得などが可能です。
ステップ5|LINEミニアプリとして設定し、動作を確認する
WebアプリがLIFFアプリとして動作するようになったら、LINEミニアプリチャネルにWebアプリのURLをエンドポイントURLとして設定します。
設定後は、LINEミニアプリを起動し、実装した機能や画面遷移が想定どおりに動作するか確認します。LINEアプリ内だけでなく、外部ブラウザでの動作も確認しましょう。
ステップ6|認証審査を申請する
LINEミニアプリは、未認証ミニアプリとして提供することもできます。一方、認証済ミニアプリになると、サービスメッセージやLINE内での検索など、利用できる機能やユーザーとの接点が広がります。認証審査には1〜2週間程度かかるため、審査期間を見込んで開発・公開スケジュールを計画しましょう。
未認証ミニアプリと認証済ミニアプリのカスタム機能比較
| 機能 | 未認証ミニアプリ | 認証済ミニアプリ |
|---|---|---|
| サービスメッセージ | × | 〇 |
| Custom Path | × | 〇 |
| ユーザー端末のホーム画面にLINEミニアプリへのショートカットを追加する | × | 〇 |
| 共通プロフィールのクイック入力 | × | 〇 |
| ヘッダーにLINEミニアプリ名を表示する | × | 〇 |
| ユーザーをLINE公式アカウントの友だち追加へ誘導する | 〇 | 〇 |
| カスタムアクションボタン | 〇 | 〇 |
| 決済システムの利用 | 〇 | 〇 |
| 広告の掲載 | 〇 | 〇 |
申請前に、LINEミニアプリポリシーや各種ガイドライン、登録情報、プライバシーポリシーなどを再度確認します。
3. LINEミニアプリを開発する際に押さえたい4つの設計ポイント
LINEミニアプリの開発では、開発手順に加えて、LINE上でのユーザー体験や既存システムとの連携なども踏まえて設計する必要があります。ここでは、企画・開発段階で押さえておきたい4つのポイントを紹介します。
① LINE上でのユーザーフローを設計する
予約、会員証の提示、注文、受付など、ユーザーがどの場面でLINEミニアプリを使うのかを整理し、LINE上で提供するユーザー体験を設計します。
② システム・アカウントとの連携を設計する
会員情報、予約情報、商品情報などを既存システムで管理している場合は、LINEミニアプリと既存システムの間で連携する情報と、その取得・更新方法を整理します。
既存の会員アカウントがある場合は、LINEアカウントとの連携方法も検討します。
③ LINEミニアプリ固有の機能・実行環境に合わせて設計する
LINEミニアプリでは、LIFFの機能を利用したログインやプロフィール情報の取得などが可能です。また、認証済ミニアプリでは、ユーザーの操作に対する確認や応答として通知を送る「サービスメッセージ」なども利用できます。
2025年10月1日からは、すべてのユーザーが外部ブラウザでもLINEミニアプリのサービスを利用できるようになりました。外部ブラウザからエンドポイントURLへアクセスした場合にも、サービスを利用できるように設計します。
外部ブラウザでLINEログインが必要なサービスでは、明示的なログイン処理が必要です。また、外部ブラウザでは利用できない機能もあるため、使用する機能が外部ブラウザに対応しているか確認しましょう。
④ ポリシー・認証審査を前提に設計する
認証済ミニアプリとして公開する場合は、LINEヤフーによる審査があります。企画・開発段階からLINEミニアプリポリシーや各種ガイドラインを確認し、審査期間を含めて公開スケジュールを計画します。
4. 自社開発が難しい場合は、パッケージサービスの活用がお勧め
ここまで開発方法について紹介しましたが、「LINEミニアプリを自社で開発するのは難しそう」という場合には、パッケージサービスの活用がお勧めです。
例えば、会員証、予約、順番待ち、顧客管理、販促キャンペーンなどの機能が、さまざまなパートナー企業から提供されています。現在提供されているパッケージは、以下から確認できます。自社で一から開発することが難しい場合は、パッケージサービスの活用もご検討ください。
5. LINEミニアプリを新たなサービス提供の選択肢に
LINEミニアプリは、既存の技術やサービスを生かした展開にも、新たなサービスの開発・提供にも活用できます。
まずは、自社の技術やサービスをどのようにLINEミニアプリとして提供できるか、本稿で紹介した6つのステップを参考に検討してみてください。
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