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運用テクニック 公開日:2024.09.05 更新日:2025.07.24

「タグ」「ノート」機能|LINEチャットをフル活用するための機能紹介と成功事例

LINE公式アカウント

LINE公式アカウントでは、企業・店舗が友だち追加したユーザー1人ひとりとチャットをすることができる「LINEチャット」の機能を提供しています。LINEチャットをさらに効果的に使うために、本コラムでは「タグ」「ノート」機能の概要と、実際の活用事例について紹介します。

目次

LINEチャットについて

LINE公式アカウントは、「LINE」上に企業・店舗がアカウントを作成し、友だち追加してくれたユーザーと直接コミュニケーションを取ることができるサービスです。

 

自社の商品・サービスを訴求するメッセージや、来店や利用を促すためのクーポンを配信するなど、さまざまな機能を利用できます。

 

LINE公式アカウントの主な機能や活用メリットについては、以下のコラムをご覧ください。

その中で、企業・店舗がLINE公式アカウントを友だち追加してくれたユーザーと1対1でやりとりできる機能が「LINEチャット」です。

 

ユーザーはLINEで友人や家族にメッセージを送るのと同じ感覚でチャットすることができるので、利便性はもちろん、企業・店舗を身近に感じていただきやすくなります。

 

LINEチャットの活用メリットについては、以下のコラムをご覧ください。

チャット機能の利便性を高める「チャットProオプション」

LINEチャットの基本機能は無料で利用することができますが、有料プラン「チャットProオプション」を2025年3月から提供しています。保存データの拡張・チャット管理・運用効率化機能など、チャットの機能をより便利にご利用いただけるようになりました。「チャットProオプション」はLINE公式アカウントの管理画面上で購入でき、月額3,000円(税別)です。

 

基本機能とチャットProオプションの違いは、以下の通りです。

  • LINE公式アカウントの月額プラン(ライトプラン、スタンダードプラン)とは異なる料金体系のオプションです。

  • チャット履歴は2024年1月1日以降の履歴が対象となります。テキストメッセージ、画像やビデオなどのコンテンツメッセージ、およびファイルの保存期間は基本機能では6カ月、チャットProオプションでは購入時点から最大5年間は閲覧・保存が可能となります。チャットProオプションを解約された場合でも、再度ご購入になれば最大5年間のチャット履歴が閲覧可能です。チャットProオプションの購入の有無に関わらず、グループ・複数人トークのチャットルームの画像やビデオなどのコンテンツメッセージは2週間、ファイルは1週間の閲覧・保存期間になります。

チャットProオプションの特徴やお申し込み方法は、以下のページで詳しく紹介しています。

 

チャットProオプションの詳細はこちら

「タグ」「ノート」機能

LINEチャットには基本機能として、チャット管理や運用に役立つ「タグ」「ノート」の2機能があります。それぞれの機能について紹介します。

タグ機能

LINEチャットの「タグ」機能は、チャットルームごとにユーザーに紐づく任意の「タグ」を設定できる機能です。タグの名称や内容は、例えば「担当者名」「来店年月」「性別」など自由に設定することができます。

 

タグ機能を活用することで、同じタグが付けられたユーザーを一覧からまとめて確認できたり、スタッフ間でのユーザー情報の管理・共有がスムーズになります。

 

「基本機能」では最大5個までタグが作成でき、作成したタグは各チャットルーム1個ずつ紐付けができます。一方、有料プランの「チャットProオプション」を利用する場合は、最大300個までタグを作成でき、各チャットルーム30個までタグの紐付けが可能です。

 

チャットタグの作成方法については、こちらのマニュアルをご覧ください。

LINEチャット「タグ」の付与画面

また、特定のタグを設定したユーザーを対象に、メッセージを配信することも可能です。

 

例えば、ユーザーが来店時に利用したプラン、誕生日などをタグとして設定することで、該当プランを利用したユーザーだけにおすすめのプランを再提案したり、当月に誕生日を迎えるユーザーに限定クーポンを配信することができます。

 

チャットタグをメッセージ配信で活用する方法は、こちらのマニュアルをご覧ください。

ノート機能

LINEチャットの「ノート」機能は、友だち一人ひとりのチャットルーム内で作成できます。ノートに記載した情報は友だち追加したユーザー本人に見られることはありません。

 

ユーザーとのチャットで得られた情報や対応などの記録をノートにすることで、ユーザー対応の引き継ぎや情報共有を簡単に行うことができます。

 

「基本機能」では各チャットルームに1件のノートが作成できます。一方、有料プランの「チャットProオプション」を利用する場合は、各チャットルームに最大1,000個までノートの作成が可能です。

 

ノートの作成方法については、LINEヤフーマーケティングキャンパスのレッスンをご覧ください。

LINEチャット「ノート」の編集画面

「タグ」「ノート」機能の活用モデル

タグとノート機能の活用について、4つの業界・業種別にその活用モデルを紹介します。

美容・サロン(美容院・ヘアサロン)

活用テーマ 「担当者が変わっても、施術にご満足いただくためのタグ・ノート活用」

タグ:

例) 来店頻度(初回来店、2回目来店、3回以上来店)、顧客の属性(学生、会社員、主婦・パート)、居住エリア(市内、市外、その他)など

 

ノート:

例)髪のお悩みやコンプレックス、好きなヘアスタイルのイメージ、使っているシャンプーやお手入れ、セットにかける時間など

医療機関・診療所(マッサージ、鍼灸、整体)

活用テーマ 「患者様に安心して来院いただくためのタグ・ノート活用」

タグ:

治療状況(初回来院、治療中、治療済)、顧客の属性(学生、会社員、主婦・パート)、性別(男性、女性、その他)など

 

ノート:

例)問診票の内容、特に気になる症状や過去の病歴、処方した薬やお伝えしたセルフケアの詳細、来院しやすい曜日や時間帯など

教育・習い事(学習塾・進学塾)

活用テーマ 「顧客の利用目的に合わせて、適切なご案内を行うためのタグ・ノート活用」

タグ:

利用している講座名(学力アップコース、難関校合格コース)、直近の利用状況(検討中、利用中、退会済みなど)、生徒の年代(小学校低学年、高学年、中学生)など

 

ノート:

例)利用のきっかけ(教室を目にした、各種広告を見て、知人の口コミ)、生徒や保護者との面談で話した内容、指導に関する注意点など

不動産

活用テーマ 「顧客の利用目的に合わせて、適切なご案内を行うためのタグ・ノート活用」

タグ:

例)利用サービス区分(賃貸、分譲など)、温度感(今すぐ/ 3カ月以内/半年以内に購入・引っ越ししたいなど)、直近の利用履歴(未仲介、仲介済みなど)

 

ノート:

例)チャット対応に必要な顧客情報(氏名、住所、勤務先など)、希望する物件のエリア、こだわりたい条件、同居する家族構成など

以上の活用例はサンプルです。これらをもとに、ぜひ貴社・貴店のビジネスに合わせてタグ・ノート機能を活用してください。

「タグ」「ノート」の活用事例

続いて、タグとノート機能を活用して、友だち追加してくれたユーザーとのコミュニケーションを深めた事例を紹介します。

「AIかと思った」とユーザーが驚くきめ細かな対応は、タグ・ノート機能があってこそ

株式会社WAGONが運営する「ナース・ライセンススクールWAGON」は、「現場で活躍できる看護師を育成する」ことを目標に、看護師を目指す看護学生や現場で働く看護師に対して、各種セミナーやオンラインサービスを提供しています。

 

創業時よりLINE公式アカウントで情報発信を行うほか、ユーザーと個別にやりとりして、セミナーの申し込み手続きや学習を進める上での疑問に答えるなど、さまざまな場面におけるコミュニケーションツールとして利用しています。

図版
熱気あふれるセミナーは、「WEB教室」などのオンラインサービスで受講することも可能

LINEチャットのタグ・ノート機能は、複数いるアカウント運用者の情報共有を確実にするために活用しています。

 

タグでは、どのユーザー(例:看護学生、看護師)が、いつ(例:受講した年度)、何(例:セミナー、講習会、サブスクプランなど)を利用したか区別できるようにして、LINEチャットで問い合わせしてきた方の判別を行っています。加えて、一部のサービス利用者のみを対象にした講義動画の視聴URLを、個別のチャットでお送りするなどの対応を行っています。

 

また、ノートにはタグだけでは伝えきれない内容を入力して、アカウント運用者間の連携をスムーズにしています。具体的には、申し込み手続きの状況などを段階的に記入することで、どのアカウント運用者が担当しても手続きに漏れを生じさせないなど、きめ細やかなサービス提供に役立てているそうです。

 

株式会社WAGONでLINE公式アカウントの運用を担当する植田哲史さんは、以下のように語ります。

 

「業界でLINE公式アカウントを活用した個別のやりとりを行っているケースが少ないため、多くのユーザー様から質問や相談をいただきます。そのなかで、個別の状況に合わせた対応ができるのはタグやノート機能があってこそです。

 

ユーザー様からも、『業務連絡だけでなく、個人の悩みに寄り添った返信がくることに感動した』『AIによるチャットボットかと思っていたら、人が返信してくれていることに温かみを感じた』と好意的な意見をいただいております」

企業名:株式会社WAGON

所在地:埼玉県さいたま市見沼区東大宮5丁目35-6 エストレザンⅡ2階

事業内容:看護師国家試験対策講座、コンサルティングなどのサービス提供

簡易なカルテのようにノートを活用し、担当者をタグで管理

外国人客も多く訪れる表参道の美容室「Number76 Tokyo」では、来店前のカウンセリングからLINEチャットを活用。事前にLINEチャットでヒアリングをすることで、施術の仕上がりに関するトラブルや料金トラブルなどのリスクを未然に回避することができます。

 

事前にカウンセリングした内容や施術メニューなどは、LINEチャットのノート機能に記録し、簡単なカルテとして活用しています。ノートの活用によって、担当者が変わってもノートに記録している内容を確認してスムーズに施術を行うことができるのです。

 

また、チャットはタグ機能を活用して管理しています。

 

「私たちは担当しているスタイリストの名前をタグ付けして管理しています。タグをつけていると、そのスタイリストが担当するお客さまだけにメッセージを配信できます。たとえば、『この期間は夏休みをいただきます』のような案内を一人ひとりに連絡することなく、一度の配信で済むので、とても便利です」(Number76 Tokyo・五味さん)

LINEチャットで得た顧客の情報をメモできるノート機能。簡易なカルテのようにも活用できる(※LINE公式アカウントの管理画面。画像はイメージ)

LINEチャットを活用したNumber76 Tokyoの取り組みは、以下の記事で詳しく紹介しています。

「タグ」「ノート」機能を活用してチャットを活性化させよう

タグとノートを活用すれば、友だち追加してくれたユーザーとより深いコミュニケーションを実現できます。それをきっかけに、実際にユーザーが来店したりリピートしてくれる可能性が高まるでしょう。

 

タグとノートの具体的な使い方や活用アイデアは、以下のLINEヤフーマーケティングキャンパスのレッスンでも詳しく詳細しています。本コラムを読んで、自社のLINE公式アカウントでもタグやノート機能を使ってみたいと思った方は、LINEヤフーマーケティングキャンパスのレッスンも併せてご覧ください。

 

チャットの便利な機能を活用しよう(タグ機能・ノート機能)

LINE公式アカウントは、以下から無料でアカウントを作成できます。導入を検討している方は、この機会にぜひアカウントを作成してみましょう。

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