LINE広告からの移行で運用はどう変わる?代理店に聞くLINEヤフー広告のLINE面運用のポイント
2026年4月、Yahoo!広告とLINE広告の広告プラットフォームが統合され、「LINEヤフー広告」として提供が開始されました。LINEアプリやYahoo! JAPANをはじめとする多様な配信面に、一つの広告プラットフォームから広告を配信できるようになっています。
一方、これまでLINE広告を活用してきた方の中には、「LINEヤフー広告への移行後も、LINE面で同じように成果を出せるのか」「従来の設定をそのまま移してよいのか」と疑問を感じている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、早期からLINEヤフー広告でのLINE面活用を進めてきた株式会社サイバーエージェント(以下、サイバーエージェント)に、検証の進め方や成果創出のポイントを聞きました。
また、LINEヤフー広告でLINE面に広告配信する方法やメリットを解説した無料の資料をご用意しております。→「LINEに広告を配信するには」を無料ダウンロードする
目次
1. 移行後も成果拡大の可能性がある
LINE広告からLINEヤフー広告への移行後も、LINE面には成果拡大の可能性があります。
LINE面とは、LINEアプリ内のトークリストやLINE NEWS、ホーム、ミニアプリタブなど、広告が掲載される配信面のことです。
不動産業種において、LINE広告とLINEヤフー広告からのLINE面配信を、ほぼ同一の条件で比較した事例があります。
入札戦略には一部違いがあるものの、配信面、年齢・性別・デバイス、クリエイティブ、ターゲティング、配信期間などをそろえて配信した結果、LINE広告の実績を100%とした場合、LINEヤフー広告のコンバージョン数は289%となり、189%増加しました。CPAは76%と、24%改善しています。
ただし、この事例は、LINE広告時代の設定をそのまま引き継ぐことが常に最適であると示すものではありません。
LINEヤフー広告とLINE広告では、最適化の仕組みが異なります。また、同じLINE面のなかでも、トークリストやLINE NEWSなど、配信面によってユーザーの利用状況や広告の見え方は変わります。
移行後の成果を安定して伸ばし、ほかの案件でも再現していくためには、LINEヤフー広告の特性を踏まえて、配信設定やクリエイティブを改めて検証することが重要です。
2. サイバーエージェントに聞く、LINE面を伸ばすポイント
LINEヤフー広告でLINE面の成果を伸ばすには、どのような視点で検証・運用を進めるべきなのでしょうか。
ここでは、LINE面への出稿実績が豊富で、早期からLINEヤフー広告での活用を進めてきたサイバーエージェントに、取り組みの背景や成果創出のポイントを伺いました。
Q1. LINEヤフー広告でのLINE面活用にあたり、最初に取り組んだことを教えてください。
最初に取り組んだことは、これまでのLINE広告アカウントをそのままLINEヤフー広告へ「移管」するのではなく、LINEヤフー広告というプラットフォーム上で効果を最大化するための配信設計を改めて定義することでした。
LINEの配信面には、ヤフーの配信面とは異なる独自の特徴があります。まずはその特徴を正しく把握し、LINE面に最適化した、いわば「LINEナイズド」された運用のあるべき姿を描くことから着手しました。
そのうえで、統合に伴って検証すべきポイントを洗い出し、効果を最大化する移管設計を横展開するために必要な観点を整理しました。
PoC(Proof of Concept:本格導入の前に、施策の有効性や実現可能性を小規模に検証すること)の対象となる広告アカウントについても、特定の業種だけに偏らないよう、できる限り幅広い業種を選定しました。いきなり広く展開するのではなく、配信傾向や成果の出方を丁寧に確認しながら進めることで、再現性のある運用ノウハウを蓄積することを重視しました。
Q2. LINE面の検証は、どのような観点で進めましたか。
検証は、単一の指標だけで判断するのではなく、複数の視点から進めました。主な検証項目は次のとおりです。
- 配信面ごとの成果差
- ターゲティングごとの反応の違い
- クリエイティブの傾向(デザイン/フォーマット)
- 入札・最適化設定の違い
- LINE面におけるLINEヤフー広告独自のターゲティング活用
- 業種別の特異性
上記のなかで特に重視したのは、LINE面でも配信面ごとに効果の高いクリエイティブのデザイン/フォーマットが大きく異なるという点です。
配信面によってユーザーの利用文脈や反応が大きく異なるため、「LINE面全体を一つの配信先として見る」のではなく、「一つひとつの面を攻略する」という考え方で、キャンペーンとクリエイティブの両面から検証を深めました。
一律の設計で最適化を図るのではなく、面の特性に合わせて打ち手を変えていくことが、成果を大きく左右すると考えています。
編集部注: 配信面によってクリエイティブの見え方は異なります。特にLINEのトークリストは表示領域が小さいため、情報量を必要最低限に抑え、視認性を確保することが重要です。
資料はこちらからご覧いただけます。
Q3. LINE広告時代と比べて、運用上で見直した点はありますか。
アカウント構成とクリエイティブの二つを見直しました。
アカウント構成については、LINE広告のキャンペーンをそのまま再現するのではなく、LINEヤフー広告の最適化アルゴリズムを理解したうえで、「LINEヤフー広告経由のLINE面配信」として効果を最大化できる構成へ再編しました。
また、クリエイティブについても見直しが必要でした。
LINE広告で配信可能な広告フォーマットの中には、LINEヤフー広告では配信できないものもあります。そのため、従来の成果をできるだけ維持できる代替フォーマットを検証しました。
具体的には、LINE広告で活用していたアニメーションフォーマットを動画フォーマットへ置き換え、再制作する方針を定めました。単に広告の形式を変更するだけではなく、動画フォーマットの特性を踏まえてクリエイティブを再設計することで、LINEヤフー広告上でも成果を維持・向上できるよう検証を進めました。
Q4. LINEヤフー広告移行後に、成果が高まった事例はありますか。
いくつかあります。
一つ目は、それまでLINE面の活用が十分に進んでいなかった案件です。
ヤフーのオーディエンスデータを活用してLINE面に広告を配信したことで、LINE広告単体で配信していた時期と比較して、配信ボリュームは150%に増加しました。
さらに、配信面ごとにキャンペーンを細分化し、それぞれの面に適したクリエイティブを検証した結果、CTRが110%に向上するなど、成果改善にもつながりました。
二つ目は、LINE広告アカウントで蓄積していたリストを活用した案件です。
既存のリストを基にLINEヤフー広告で類似配信を行うことで、確度の高いユーザー層へのアプローチを実現しました。
一つ目の事例では、ヤフーのオーディエンスデータをLINE面への配信に活用できるようになったことが、配信量の拡大につながりました。一方、二つ目の事例では、LINE広告の運用で得られた資産をLINEヤフー広告で有効活用できたことが、高い成果につながりました。
Q5. LINE面で成果を伸ばすために、特に重要だと感じていることを教えてください。
大きく二つあります。
一つ目は、アカウント構成とクリエイティブを配信面に合わせて設計することです。
前述のとおり、LINE面は配信面ごとの特性差が大きいため、面単位でキャンペーンを切り分け、それぞれの面に最適化した入札配分、クリエイティブ作成を実施することが、成果を伸ばす前提になります。
二つ目は、入札のコントロールです。
クリック単価だけを見て調整するのではなく、コンバージョンや、その先の成果まで加味して入札を設計することが重要だと感じています。
また、配信面によって接触するユーザーの属性や利用状況も異なります。面の特性とユーザー像を踏まえて入札をコントロールすることが、費用対効果の最大化につながると考えています。
Q6. 今後、LINEヤフー広告をどのように活用していきたいですか。
二つの方向で活用の幅を広げていきたいと考えています。
まず、LINEヤフー広告ネットワークを活用していきたいです。LINEアプリ内の配信面に限らず、提携する外部アプリやメディアへリーチを広げることで、これまで接触できていなかったユーザー層への配信機会を増やしていきたいと考えています。
もう一つは、ビジネスマネージャー連携によるLINE公式アカウントのデータ活用です。LINE公式アカウントに蓄積される顧客データと広告配信を連携することで、より精度の高いターゲティングやコミュニケーションが可能になります。
運用型広告とLINE公式アカウントのCRM領域をつなぎ、ユーザーの獲得から育成、再来訪までを一気通貫で設計できる状態を目指したいと考えています。
3. 移行後にLINE面で成果を伸ばすために
LINEヤフー広告への移行後も、LINE面には成果拡大の可能性があります。
一方で、成果を安定して伸ばすには、LINE広告時代の運用をそのまま再現するのではなく、LINEヤフー広告の配信基盤と、配信面ごとの特性を踏まえて検証することが重要です。
まずは配信量を確保しながら広く検証し、その結果をもとに、アカウント構成やクリエイティブを調整していくことが、LINE面で成果を伸ばすポイントです。
LINE面への配信を検討している方に向けて、アカウント構成、プレイスメント、クリエイティブ、ターゲティングの考え方や成功事例をまとめた資料をご用意しています。LINE面を活用する際の具体的なポイントを知りたい方は、ぜひご覧ください。
【資料】LINEヤフー広告 ディスプレイ広告 -LINE面攻略の考え方と成功事例-
LINEヤフー広告の推奨運用方法については、こちらのページをご覧ください。

株式会社サイバーエージェント
インターネット広告事業本部 AI Search マーケティング事業本部
堀切 健人氏
この情報は役に立ちましたか?