北海道のほぼ中央に位置する、自然豊かなまちです。農業者の努力と自然の恵みが織りなす美しい丘陵景観が広がり、丘には農家の方々の想いが詰まった農作物が育まれ、温泉は訪れる人々に癒しを届けています。こうした地域資源を守り、未来へつなぐため、「日本で最も美しい村」連合の活動や、「十勝岳ジオパーク」の取り組みを進めています。
LINE 公的個人認証サービス(JPKI)をどのような用途で利用していますか
美瑛町では、住民票と所得証明書のオンライン申請手続きの際の本人確認として利用しています。美瑛町LINE公式アカウントのリッチメニューから申請、本人確認ができます。

開庁時間内に来庁が難しい方、積雪などの天候や身体的な理由等により役場に足を運ぶのが難しい方など、24時間365日いつでもどこでも簡単に申請ができ、町民の利便性が向上すると考えています。
LINE 公的個人認証サービス(JPKI)を採用した決め手を教えてください
多くの方が日常的に利用するLINEで、申請から本人確認まで完結できることが最大の魅力です。一般的なオンライン申請では、LINE公式アカウントで申請が可能でも、本人確認のために別のアプリをインストールする必要があり、かえって手間がかかる場合があります。
その点、LINE 公的個人認証サービス(JPKI)を導入すれば、LINEだけで手続きが完結します。普段から使い慣れているアプリだからこそ操作性も高く、利便性が非常に優れています。

また、役場側にとっては、人口規模に応じた料金プランにより費用対効果を出しやすく、導入のハードルが下がりました。
このような人口が少ない自治体でも導入しやすい仕組みが採用の決め手となりました。
ご利用いただいた住民の反応を教えてください
・発行手続きの待ち時間がなくて良い
・開庁時間を気にすることなく、いつでも申請ができる
など、ポジティブなお声をいただいています。
オンライン申請の傾向としては、開庁時間外や休日に申請されるケースが多く、窓口へ行かなくとも申請ができる利便性を感じてもらえています。
サービス開始後の職員の反応を教えてください
町民を窓口で待たせることがなくなった点は、大きなメリットだと感じています。これまでは、町民が窓口で申請書を記入し、職員が内容を確認して発行するまでの間、どうしても待ち時間が発生していました。
オンライン申請であればその心配もなく、窓口で待たせてしまうことへの負い目やプレッシャーが軽減されました。また、電話で問い合わせがあった際にも、オンライン申請という新たな選択肢を提案できるようになり、窓口の混雑緩和にも効果を発揮しています。
システムの管理画面を確認する業務が増えたことは、ひと手間だと感じていますが、令和7年2月に申請に対しての通知機能が追加されたことで、より利用しやすくなりました。
現状に満足することなく、様々な場面で使えるよう、横展開しながら今後もサービス普及に向けた取組を続けていきます。
サービス導入までに苦労したことを教えてください
担当部署には、町民の利便性が向上する一方で、職員の手間が増える点について理解を得る必要がありました。そのため、サービス導入の目的や意図を事前に明確に伝えたうえで、何度も協議を重ねました。こうして、互いが「自分事」として取り組める推進体制を築きました。

今後の目標や展望を教えてください
美瑛町のLINE公式アカウントは、友だち数が約4,300人(令和7年3月時点)と町の人口の半分近くにあたる方々に登録いただいています。今後もLINE公式アカウントを主軸に、誰もがデジタルの恩恵を受けられる環境の整備を進めていきたいと考えています。特に、LINE 公的個人認証サービス(JPKI)を活用することで、住民の利便性向上に繋がることが実感できました。オンライン申請をさらに拡大すれば、マイナンバー保有率の向上にも繋がります。令和7年3月時点でのマイナンバー保有率は約76%ですが、オンライン申請をきっかけに、今後は90%を目指して取り組んでいきます。
ありがとうございました
![]() | 北海道美瑛町 |
人口:9,235人(令和7年3月31日現在) | |
住所:〒071-0292 北海道上川郡美瑛町本町4丁目6番1号 |