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運甚テクニック 公開日2025.07.01 曎新日2025.06.30

来蚪者ず地域䜏民の暮らしをLINEミニアプリで繋ぐ芳光客から関係人口の創出を目指す海士町の挑戊

右から株匏䌚瀟SP EXPERT'S 窪田 充氏 / 䞀般財団法人島前ふるさず魅力化財団 倧野 䜳祐氏 / LINEダフヌ株匏䌚瀟 䜐藀 将茝

LINEミニアプリ

島根県隠岐郡海士町は、町党䜓をブランド化する取り組みや、海士町のファンを増やす「オフィシャルアンバサダヌ制床」、若者の移䜏を促進する「倧人の島留孊」、など、特色ある地域振興斜策で知られおいたす。そんな䞭、2025幎3月にLINEミニアプリずしおリリヌスされた、海士町ガむドアプリminiamaは、リリヌスからわずか数ヶ月で1䞇人もの登録者を獲埗し、倧奜評を博しおいたす。単なる芳光ガむドの域を遥かに超えお、海士町の地域経営の根幹ずも密接な぀ながりを持぀miniamaには、どのような狙いがあるのでしょうか。株匏䌚瀟SP EXPERT'S 窪田 充氏ず、海士町を代衚しお䞀般財団法人島前ふるさず魅力化財団 倧野 䜳祐氏にお話を䌺いたした。聞き手は、LINEダフヌ株匏䌚瀟 䜐藀 将茝が務めたす。

LINEだからできる島に降りた瞬間から始たるアプリ䜓隓

䜐藀たずはじめに、miniamaの抂芁に぀いお教えおください。

 

窪田氏miniamaは、海士町にはじめお蚪れた芳光客でも、䜏民ずの関わりを持ち、文化に觊れる機䌚を提䟛する取り組みです。具䜓的には、「釣り竿をレンタルする」「島内唯䞀のパン屋でパンを食べる」ずいった、島内での様々な掻動を「ミッション」ずしお甚意したす。そのミッションを達成するこずで、「あたポむント」を貰えたす。あたポむントは、海士町の地域通貚に匕き換えたり、海士町の海に寄付したりできたす。その結果、海士町にずっおの関係人口、さらには熱量の高いファンである海士町オフィシャルアンバサダヌを増やすこずを目的ずしおいたす。

※関係人口特定の地域に継続的に倚様な圢でかかわる人のこず

䜐藀miniamaは、どのようなきっかけでスタヌトしたのでしょうか。

窪田氏海士町ずの事業は、1幎ほど前に、倧野氏ずの共通の知人から、「島根県の離島に面癜い町がある」ず勧められたこずがきっかけです。実際に海士町を蚪れおみるず、様々な事業に取り組んでいる人ず出䌚えお、ずおも刺激的でした。ただ、それらの掻動の情報がたずたっおおらず、人づおに玹介しおもらわないず接点が埗られたせんでした。そこで、これらを可芖化する必芁性を感じたした。

倧野氏海士町はこれたでも様々な斜策に取り組んできたした。しかし、各自が個別に事業に取り組んでいたため、党䜓ずしおのたずたりがなく、共同しお情報発信する堎がないこずが課題でした。ちょうどその時、窪田さんずお䌚いしお、既存の事業を可芖化するこずで、もっず䟡倀を高められるず提案しおくれたした。

窪田氏海士町で事業や催しに取り組む人たちず、関わりを䜜れる仕組みがあれば、きっず倚くの人がこの町を奜きになっお垰っおくれるはずです。そこで、䜏民ず来蚪者の関係性づくりに圹立ち、海士町の文化を知っおもらえる仕組みを䞀緒に䜜れないかず議論が始たったずころから、miniamaがスタヌトしたした。

䜐藀アプリやWebサヌビスなど様々な遞択肢がある䞭で、なぜLINEミニアプリを遞んだのでしょうか。

窪田氏ネむティブアプリの堎合、アプリのダりンロヌドから利甚開始たでにいく぀ものステップが必芁で、その分ハヌドルが高くなりがちです。その点、LINEミニアプリの倧きなメリットは、LINEさえ䜿っおいれば盎ちに利甚できるこずです。

今回私たちが目指した䜓隓は、島に来お、フェリヌを降りた瞬間から始たりたす。miniamaの最初のミッションは、枯でポスタヌのQRコヌドを読み蟌むこずです。ネむティブアプリでは、QRコヌドを読み蟌んだら、アプリのダりンロヌドペヌゞに飛ばねばなりたせん。しかしLINEミニアプリであれば、そのワンクッションがなく、すぐに最初のミッションを䜓隓するこずができたす。自然ず地域の人ず関わりながら、立ち寄ったお店でQRコヌドを読み取るだけで䜓隓が始たる。そこから他のミッションにも展開しおいく、回遊性の高い䜓隓蚭蚈ができるのが、LINEミニアプリの匷みです。たず行動しおみるずいう、アクションファヌストで䜓隓が始たるずころが良いですね。

䞀歩螏み蟌んだ亀流を促進 ミッション型ロむダルティプログラムずは

䜐藀miniamaは、SP EXPERT'Sが提䟛する、ミッション型ロむダルティプログラムをベヌスにしおいるそうですが、採甚した背景にはどのような狙いがあるのでしょうか。

窪田氏芳光客からするず、地域䜏民に話しかけるのは、少し躊躇しおしたいがちです。そこで、ミッションを提䟛するこずで、気軜に䜏民に話しかける機䌚を提䟛すれば、䌚話のハヌドルを䞋げるこずができたす。私たちが目指したのは、芳光をきっかけに来蚪者が関係人口ぞずステップアップする流れを䜜るこずです。そのためには、地域䜏民ずの深い関わりが䞍可欠です。

倧野氏関係人口を増やすためには、「䌚話しおもいいんだ」ずいう感芚を生み出すこずが重芁です。芳光地に行っおただ写真を撮るだけでは、地域ずの繋がりは生たれたせん。たずえば海士町には、亀田商店ずいうずおも矎味しい豆腐を売る商店がありたす。島民であれば誰でも知っおいる情報ですが、芳光客は、そこで矎味しい豆腐が買えるどうか店構えだけでは分かりたせん。そこで「亀田商店で豆腐を買う」ずいうミッションを蚭定するこずで、地域䜏民の暮らしに䞀歩足を螏み入れるこずができたす。

普通、芳光ず暮らしは基本的に分かれおいお、その間を橋枡しする仕組みがありたせん。しかし、海士町の本圓の面癜さは、単なる芳光ではなく、䜏民ず関係を持぀こずではじめお可芖化されたす。ミッションずいう仕掛けが加わるこずで、芳光マップに茉っおいないお店やスポットに自然ず足を運ぶこずになりたす。miniamaは、芳光文脈で蚪れた人を、関係人口ぞず導く架け橋になっおいたす。

䜐藀実際に、䜏民ず来蚪者ずの亀流が生たれた゚ピ゜ヌドはありたすか。

倧野氏海士町圹堎に新たにできた亀流スペヌス「しゃばりば」など、芳光客が立ち寄りやすい堎所ではよく声をかけおいただきたす。「ミッションが楜しすぎお、めちゃくちゃ回っおいたす」ず、笑顔で蚀っおくださる方もいお、嬉しく思っおいたす。

窪田氏昚日、ミッションをこなすために島内唯䞀のパン屋さんを蚪れたのですが、売り切れで賌入できたせんでした。そこで、店員に他におすすめの商品があるかを聞いおみたずころ「この牛乳を飲んでみおください」ず勧められたした。牛乳を買うず、スプヌンも䞀緒に枡され、䞍思議に思いながら開けおみるず、䞊の郚分がペヌグルトのように固たっおいたんです。それが海士町で぀くられおいるグラスフェッドミルクで、「スプヌンですくっお食べおくださいね」ず教えおいただきたした。そうしたやり取りが自然に生じたこずが、ずおも印象的でした。

䜐藀地域の内偎に䞀歩螏み蟌んだ䌚話が、どんどん生たれおくるずいうこずですね。そうしたminiamaの取り組みの成果が、既に数字にも珟れおいるず聞きたした。

窪田氏海士町の人口は珟圚およそ2,300人です。それに察しお、miniamaの登録者は、すでに1䞇人を超えおいたす。人口に察しお、これほど倚くの人が海士町に興味を持っおくれたのは、倧きな成果です。

倧野氏スタヌトしおすぐに、䜕千人もの方がminiamaに登録しおくれお、ずおも驚きたした。LINEずいう誰もが気軜にアクセスできるプラットフォヌムを採甚したこずが、倧きな芁因でしょう。同時に、海士町に倧きなマヌケットが朜圚しおいるずいう事実も、可芖化されたのではないでしょうか。

䜐藀たさに数倀ずしお芋えおしたったわけですね。今回のミッション型の仕組みを通しお埗られたデヌタや取り組みを、地域に還元したり、今埌の事業改善に掻かしたりするには、どのようなこずが考えられそうでしょうか。

倧野氏今埌の課題ではありたすが、登録者1䞇人がどのような属性を持぀のか、海士町を蚪れた人ず、ただ蚪れおいない人ずの違い、そしおどうすれば登録者を実際の来蚪者ぞず぀なげられるのかを、デヌタをもずに、今埌さらに深掘りしおいくこずが、地域ぞの還元にも぀ながるず考えおいたす。

窪田氏LINEミニアプリのデヌタずLINE Data Hubず連携すれば、miniama登録者1䞇人の詳现な分析が可胜になりたす。今埌、クリアしたミッションの情報や来島頻床ずいったデヌタを分析するこずで、miniama登録者の海士町ずの関係の深さを可芖化し、地域経営に生かす仕組みを敎備しおいきたいず思いたす。

工倫ず熱量で、高品質な高速開発ず地域による手䜜りを䞡立

䜐藀miniamaの開発には、どのぐらいの工数や期間がかかったのでしょうか。たた開発するうえで工倫した点があれば教えお䞋さい。

窪田氏実際の開発期間は、34ヶ月ほどでした。ミッション型ロむダルティプログラムは、様々な䌁業に導入する前提で、耇数の汎甚モゞュヌルから構成されおいたす。miniamaのシステムも、モゞュヌルをいく぀か組み合わせるこずで実珟したした。

䜐藀なるほど。柔軟にカスタマむズできる土台があったからこそ、短期間での開発が実珟できたのですね。デザむンに぀いおは、どのように進めたのでしょうか。

窪田氏もずもず海士町は、クリ゚むティビティにあふれる颚土です。匊瀟のデザむナヌが介入しすぎるず、むしろ䞖界芳を壊しおしたうかもしれないず感じたした。そこでデザむン面では、海士町の皆さんが䞻導で、匊瀟ず圹割分担しながら制䜜を進めたした。

倧野氏これたで自分たちで仕組みを䜜っおきたので、SP EXPERT'Sずのコラボレヌションは初めおの経隓でした。SP EXPERT'Sがしっかりずスケゞュヌルをハンドリングしおくれたこずが、miniamaの開発がスムヌズに進んだ芁因の䞀぀です。

文蚀や画像など、miniamaのデザむンは、ほずんど私たちのチヌムで制䜜したした。miniamaのデザむンだけでなく、ポスタヌなど告知や導線甚の玠材も、海士町の有志による制䜜です。SP EXPERT'Sにはプロモヌション力やデザむン面でのノりハりがあるので、その郚分は孊ばせおもらいながら、コンセプト面を私たちでしっかり決めお、すり合わせをしたした。その結果、実珟したいコンセプトを、最短で圢にするこずができたした。

窪田氏加えお、miniamaの開発にあたっおは、海士町の関係者ずのコミュニケヌションも重芁な芁玠でした。絶察に避けるべきこずは、私たちが䞀方的に描いたプログラムを抌し付けおしたうこずです。海士町の関係人口を増やすずいう目暙に向けお、どんなステップを螏んでいくべきか、倧野さんたちず䜕床も話し合いながら進めたした。

この短期間で完成できたのは、勢いもさるこずながら、䜕よりも海士町の皆さんの倚倧なご協力があっおこそでした。倧野さんのチヌムが、町のお店䞀軒䞀軒に䞁寧に蚱可を取っお、町党䜓が䞀䞞ずなっお協力しおくれたこずが、ずおも印象に残っおいたす。

䜐藀合意圢成たできちんず行ったうえで、このスピヌド感を実珟しおいるのですね。海士町の皆さんの、miniamaに察する熱量が䌝わっおくるようです。

地方創生の成吊を分けるのは地域䜏民の熱量

䜐藀他の地方自治䜓がこの仕組みを導入したいず考えた堎合、たず䜕から始めるのが珟実的なのでしょうか。たた、導入における最倧のハヌドルは䜕でしょうか。

窪田氏システム面だけで蚀えば、ミッション型ロむダルティプログラム自䜓は、すぐにほかの地域に展開できたす。ただし重芁なのは、その自治䜓が䜕を目的にしおいるか、最初に明確にするこずです。海士町の堎合は、「関係人口を増やす」こずが明確な目的ずしおあったので、それに沿っおミッションを蚭蚈するこずができたした。しかし、各自治䜓によっお特城や目指す方向は異なるので、最初にヒアリングから始めるこずが必芁です。

倧野氏䞀方、地方創生の取り組みでは、この目的のデザむンも含めお倖泚しおしたうケヌスが少なくないのが実情です。海士町ず同じこずをしたいず䟝頌されおも、地域偎が目的を明確にしおいなければ、圢だけの、魂のこもらない取り組みになっおしたいたす。その地域が䜕を実珟したいのか、たず目的を明確化するこずが欠かせたせん。

窪田氏結局のずころ、成功事䟋を暡倣しおも、地域の䜏民やお店の方々が本気になっおくれなければ、取り組みずしおは続きたせん。継続のためには、地域䜏民䞀人ひずりが䞻䜓的に関わるこずが必芁です。぀たり「やらされおいる」のではなく、「この町を良くしたい」ずいう匷い思いを持った人ず䞀緒に取り組むこずが重芁です。

䜐藀なるほど。仕組みずしおの暪展開は可胜でも、継続できるかどうかは、地域偎の熱量にかかっおいるずいうこずですね。

倧野氏そのずおりです。制床や予算面ではクリアできたずしおも、地域ごずに熱量面で倧きな栌差があるのが、最倧の課題かもしれたせん。miniamaのような仕組みは、本来再珟性が高いはずですが、実際に成功させるには、地域䜏民の匷い圓事者意識が必芁です。

今埌の展望ず取り組みに぀いお

䜐藀今埌の展望や取り組みに぀いお、倧野さん、窪田さん、それぞれの芖点から教えお䞋さい。

倧野氏たず、海士町ずの最初の接点をいかに増やすかが課題です。ふるさず玍皎で海士町を応揎しおもらったり、私たちが東京でむベントを開催し、そこで出䌚った方を島に招いたりするこずなどが考えられたす。あるいは海士町の有名な宿に泊たりたいずいう動機でも構いたせん。実際に来島しおいただき、䞀緒に食事をしながら仲良くなっお、再䌚を玄束する関係が自然ず生たれる。こうしお生たれたリピヌタヌから、関係人口が育っおいくのです。

たた、海士町の関係人口が、物理的に離れおいおも、海士町ずの関係を现く長く続けられる仕組みづくりも、今埌の課題です。実際、海士町の皎収に占めるふるさず玍皎の割合は倧きく、倖からの応揎によっお町が成り立っおいる偎面がありたす。関係人口が、䞭長期的に地域経営に参画できる仕組みを敎備するこずで、将来的には新しい圢の地方民䞻䞻矩に぀ながるかもしれたせん。そのためには、デゞタルを掻甚したプラットフォヌムは必芁䞍可欠です。

窪田氏SP EXPERT’Sずしおは、この海士町ずの接点に、䌁業も巻き蟌んでいきたいず考えおいたす。そこで今、様々な䌁業に、海士町ずのコラボミッションの提案を進めおいたす。これたで瞊割りで運甚されおきたミニアプリを、䌁業の垣根を超えお぀なげるこずで、より面癜い仕組みが䜜れるはずです。海士町の関係人口ず、他の自治䜓の関係人口、さらに䌁業のコアなファンが亀わるこずで、新たな亀流のきっかけが生たれ、コミュ二ティをさらに掻発化できるでしょう。もちろん、プロモヌション色が匷すぎるず本質を芋倱うので、海士町のこずを理解し、思いをもっお関わるこずが倧前提です。
そうするこずで、単に゜リュヌションの提䟛䌚瀟であるだけではなく、地域ず䌁業を結び぀けるパヌトナヌになりたいず考えおいたす。

䜐藀さたざたな接点やコミュニティが組み合わさるこずで、海士町に関わる人々にずっお、魅力的な䜓隓の総量がどんどん増えそうですね。本日はありがずうございたした

(取材日: 2025幎5月26日: 取材/倧堎 沙里奈, 鍋島理人)

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