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Webマーケティング入門 公開日:2021.07.21 更新日:2023.09.06

リターゲティング広告とは? 仕組みや活用法、今後の動向について解説

Yahoo!広告

Webマーケティングの手法として支持されているリターゲティング。商品やサービスに興味を持つユーザーに効果的かつ継続的にアピールし、コンバージョンへと導くための重要な施策の一つです。

今回は、ユーザーを個別にトラッキングし、適切な広告を配信するリターゲティングの仕組みや活用法、その効果についてご紹介します。さらに、Webマーケティングの世界における最新事情についても解説します。

リターゲティング広告とは

リターゲティングとはWebマーケティング(広告)手法の一つで、以前webサイトに訪問したユーザーに対して表示される広告です。ユーザーが他のサイトを見ているときに表示されるため「追跡型広告」とも呼ばれています。

リターゲティング広告の仕組み

ユーザーは自然検索や広告などを経由してさまざまなWebサイトにアクセスしていますが、リターゲティングを活用することでユーザーに自社のサイトや商品、サービスを思い出してもらい、サイトへの再訪を後押しする効果が期待できます。

リターゲティング広告の代表的な表示方法はディスプレイ広告です。自社サイトに訪問したユーザーが別のサイトを見ている際に表示されるケースが散見されます。
そもそもディスプレイ広告とはなにか?について詳しくはこちらをご覧ください。

ディスプレイ広告とは? リスティング広告との違いと出稿方法

リターゲティング広告とリマーケティングとの違い

リターゲティングは「リマーケティング」と呼称されることもあります。追跡型のマーケティング手法としてほとんど違いはありません。

リターゲティング広告とターゲティング広告との違い

ターゲティング広告とは、ユーザー属性や掲載先サイト、配信時間などの条件を指定して配信するWeb広告です。リターゲティング広告と異なり、自社サイトの訪問履歴がないユーザーにも配信できます。

しかし、リターゲティング広告は「過去に自社サイトを訪れたユーザー」という条件を付けて配信する点では、ターゲティング広告の一種です。

ターゲティング広告について詳しくはこちらをご覧ください。

ターゲティング広告とは? ターゲティングの種類や必要性を紹介

リターゲティング広告とリスティング広告との違い

リスティング広告とは、検索エンジンの検索結果ページに掲載されるテキスト形式の広告です。キーワードを選んで出稿すると、特定のニーズを持った検索ユーザーに広告を見てもらえます。

リスティング広告では、リターゲティングによる配信が可能です。例えばYahoo!広告では、自社サイトの訪問履歴があり、かつ自社名や商品名など事前に登録したキーワードで検索したユーザーに限って、リスティング広告を配信できます。つまり、リスティング広告の配信条件の一つとして、リターゲティング広告があります。

リスティング広告について詳しくはこちらをご覧ください。

リスティング広告とは? 初心者でもわかる仕組みや費用、やり方・運用方法を解説

リターゲティング広告とディスプレイ広告との違い

ディスプレイ広告とは、広告ネットワーク上にあるWebサイトやアプリなどの広告枠に掲載される、動画・画像・テキスト形式の広告です。バナー広告と呼ばれる場合もあります。

ディスプレイ広告では、リターゲティングによる配信が可能です。リターゲティング広告では、ディスプレイ広告の配信条件の一つとして自社サイトの訪問履歴があるユーザーに対してのみ、後日、別サイトを閲覧中に自社広告を掲載できます。

ディスプレイ広告について詳しくはこちらをご覧ください。

ディスプレイ広告とは? リスティング広告との違いと出稿方法

リターゲティング広告の仕組み

上述のとおり、リターゲティングとは、あるWebサイトに一度訪問したユーザーに対して当該サイト以外のサイト訪問時に広告を表示する仕組みです。 そのため、まずはWebサイトを訪問したユーザーのアクセス履歴をデータとして蓄積する必要があります。

アクセス履歴をデータとして蓄積するためには、該当のWebページにタグを設置します。タグを設置したページにアクセスしたユーザーの情報が蓄積されることで、ユーザーが他のページを訪問した際に「このユーザーは過去に広告主のサイトを訪問したことがある」と識別され、リターゲティング広告として表示されるのです。

なお、サイト訪問履歴のデータはページにタグを設置した時点ではじめて蓄積されるので、例えばあるキャンペーンを実施する際にランディングページを訪問したユーザーへリターゲティングを実施する場合は、キャンペーン開始時点でランディングページにタグを設置しておく必要があります。

リターゲティング広告が効果的な理由

ここではリターゲティングが効果的な理由について詳しく解説していきます。

離脱ユーザーに再度アプローチできる

例えば、「欲しい商品があって商品ページに訪問したものの、購入まで至らずページから離脱したユーザー」に対して再度広告を表示することで、サイトに戻ってきてもらうきっかけを作ることできます。

「離脱してしまったユーザーに再度購入を促す」というアプローチが可能なのがリターゲティングの強みです。商品やサービスの存在をユーザーに適切にリマインドすることで、広告主側の機会損失を低減できます。

一度サイトに訪れている=関心を持っているユーザーに広告が出せる

単なるリマインドにとどまらず、より売上をアップさせたい別の商品やサービスへユーザーを導くことも可能です。
例えば、Aという商品に興味があってそのページを訪問したユーザーは、まだ一度もサイトを訪れていないユーザーよりも見込みが高くなります。こうした確度の高いユーザーに対して、Aよりもさらにおすすめしたい商品Bの広告を掲出する、といったことも可能です。

このように、サイトへの訪問をきっかけにユーザーの興味・関心を類推し、インサイトを反映した広告を配信することで、広告主のビジネスに貢献しうる施策を実行できます。

費用対効果が高い

通常の広告とは違い、広告主の商品・サービスに対してある程度の興味や関心があると思われる見込み顧客にアプローチできます。つまり、見込み度が高いユーザーに対して効率的に接触できるわけです。

このため、リターゲティング広告は、通常の広告配信よりCVR(コンバージョン率、広告をクリックしたユーザーのうちコンバージョンに至った割合)が高いことがメリットです。多くのユーザーに向けてむやみに広告を配信するのではなく、見込みが高いユーザーを狙ってアプローチすることは、費用対効果の向上にもつながります。

他の媒体と連携できる

リターゲティング広告はディスプレイ広告で実現するのが一般的ですが、ほかの広告媒体とも組み合わせられるのがメリットです。例えば、リスティング広告にリターゲティング広告を使えば、自社サイトの訪問履歴があり、なおかつ自社名や商品名などで検索したユーザーに対してのみ配信可能です。

また、リターゲティング広告の入札単価は300円、通常のリスティング広告の入札単価は200円のように入札単価を調整できます。こうした広告運用によって、CVRと費用対効果の向上が図れるでしょう。

この方法は、RLSA(リマーケティングリストを活用した検索連動型広告)と呼ばれています。サイト訪問後に再び検索エンジンで情報収集するユーザーは多いため、とても効果的な方法です。

その他、スマートフォンアプリ、SNS、動画配信サービスなどとの連携構築も可能です。

RLSAについて詳しくはこちらをご覧ください。

RLSA(リマーケティングリストを活用した検索連動型広告)とは? 活用シーンの例と設定方法

リターゲティング広告の注意点

リターゲティング広告は狙ったユーザーに配信できるため効果的である一方、ユーザーが「不快」と感じるリスクもあります。

マイナスのイメージを与えてしまう可能性がある

WebサイトやSNSで何度も同じ広告が表示されると、しつこいと感じる可能性があります。インターネット検索のサジェストで「広告 うざい」「広告 しつこい」が表示されるなど、注意して取り組まなければ、ブランドイメージを損ないかねません。

新規ユーザーの獲得には不向き

リターゲティング広告は狙ったターゲットにアプローチできるものの、新規ユーザーの獲得にはあまり適していません。新規ユーザーは、自社や自社商品を知らない人や関心を持っていない人が多く自社サイトを訪れないため、リターゲティングができません。

新規ユーザーの獲得を目指す場合は他の広告手法も検討しましょう。例えば、認知度向上やブランディングなど潜在層へのアプローチに適しているのは、リターゲティングなしのディスプレイ広告です。また、ニーズが顕在化しているユーザーへのアプローチには、リターゲティングなしのリスティング広告が効果的です。

検討時間が短い商材には不向き

リターゲティング広告は検討時間が短い商材に不向きです。例えば、水道修理や鍵開錠など緊急性が高いサービスや、日用品、食料など価格が安く即決で購入されやすい商品の広告には、あまり向きません。リターゲティング広告は、広告を表示した時点で自社あるいは他社で購入を済ませているケースが多いです。

リストにデータが溜まるまで配信ができない

リターゲティング広告は、リターゲティングリストにデータが溜まるまで配信できません。Yahoo!広告などの大手媒体では、プライバシーを保護するために、リターゲティングリストが1,000件以上にならないと配信できない仕様になっています。

したがって、自社サイトのアクセス数が少ない場合は、配信開始までにある程度時間がかかります。また、成果を見込めるリターゲティングリストになるまでには、さらに時間がかかる場合もあると想定しておきましょう。

この弱点を補うために、サテライトサイトを運営する方法もあります。サテライトサイトとは、本サイトとは別に運営されるオウンドメディアやブログなどのことです。サテライトサイトの閲覧者もリターゲティングリストに加えることで短期間でデータが集まります。

サテライトサイトについて詳しくはこちらをご覧ください。

リターゲティング広告の活用方法

では、リターゲティングの具体的な活用方法を見てみましょう。

途中で離脱したユーザーに戻ってきてもらう

・商品ページは閲覧したがカートに入れる前に離脱
・カートに商品を入れたが購入完了前に離脱(カゴ落ち)

こうした離脱ユーザーに対してリターゲティングを活用することで、ユーザーに商品やサービスをリマインドできます。

特定のページを見たユーザーに絞って再度訴求できる

リターゲティングでは、「サイト内の特定のページを閲覧したユーザー」に限定して広告を表示させることができます。この仕組みを活用することで、「ニーズが近しい別ページに誘導する」といったアプローチが可能になります。
ターゲットが絞り込まれることでコンバージョン率も向上しやすくなるため、より費用対効果の高い施策の実現につながるでしょう。

購入済ユーザーに似た商品や新商品を宣伝できる

購入完了ページのアクセス履歴データをもとにリターゲティングを構築できます。

例えば「ユーザーが過去に購入した商品のリニューアル版を訴求したい」、「過去購入した商品と同じカテゴリの新商品を宣伝したい」といった場合にもリターゲティングが有効です。

購入済ユーザーに再購入を促せる

日用品や消費品など、購入頻度や購入サイクルが比較的短い商品は、リピート購入を促す施策も有効です。
そのようなケースでもリターゲティングは効果を発揮するでしょう。ページ訪問をトリガーとしてユーザー動向をトラッキングすることで、最適な商品を最適なタイミングで訴求できるように設定できます。

Cookie規制や法改正がリターゲティング広告におよぼす影響

近年、急速に進むCookie規制や個人情報保護関連の法改正。リターゲティングにはいったいどのような影響を及ぼすのでしょうか。

急速に進む「Cookie規制」とは?

これまで、Webマーケティングにおいてユーザーの行動履歴をトラッキングする技術として「Cookie(クッキー)」が利用されてきました。リターゲティングもアクセスしたサイトとは異なる第三者が発行した「3rd Party Cookie」に蓄積されてきたユーザー情報を参照して、 Webサイトや各ページで広告を出し分けています。

しかし近年、個人情報の保護に対する意識が世界レベルで高まっています。例えばヨーロッパにおける「GDPR」やアメリカ(カリフォルニア州)における「CCPR」、日本の「改正個人情報保護法」など個人情報の扱いに対する法規制が強化されるほか、GoogleやAppleも相次いでブラウザにおけるCookie利用を制限することを発表しました。 その結果、今後はWeb広告でリターゲティングの手法が活用できなくなるといった影響が及ぶと予想されます。

こうした背景を受け、これまでCookieで蓄積したユーザー情報を拠りどころに発展してきたWebマーケティングの技術にも転換の波が押し寄せています。

今後予想される変化と対策

Cookieを取り巻く流れを受け、Webマーケティングの世界ではすでにさまざまな対応や新しい技術を駆使したサービスの開発が進んでいます。

例えばYahoo! DMPのように、ヤフー株式会社が保持する膨大な会員の情報をベースとしてユーザーをトラッキングするといったCookieの代替となりうる仕組みが例として挙げられます。
また近年では、デジタル技術の一つのコアとなったAIを活用したユーザー像の類推など、Cookie以後のWebマーケティングに向けたさまざまな変革がおこなわれています。

広告主である各企業に対しても、これまでとは異なるアプローチでWebマーケティングと向き合い、戦略を構築していく必要が生じるでしょう。 メンバーシップ制度を活用し一次情報としてユーザーに関するデータを保有・活用するなど、新しい技術やサービスを駆使してこれまで以上の成果を上げるWebマーケティング施策を実施していくことが重要です。

デジタル技術の最新事情をキャッチアップしつつ、間もなくやってくるCookie以後の世界に向けていまから準備し、小さくても着実にトライアルをスタートしておく必要がありそうです。

リターゲティング広告の目安費用

リターゲティング広告の費用は他の広告手法と同様に、インプレッション数やクリック数によって異なります。
代表的な課金方式として以下が挙げられます。

・インプレッション課金
・クリック課金

インプレッション課金は広告の表示回数によって料金が発生するシステムで、クリックされたかどうかに関係なく費用が発生します。設定された最大表示回数になるように配信されるため、多くのユーザーに見てもらえる可能性が高くなります。

クリック課金は実際に広告がクリックされた際に課金が発生します。実際のクリックがないと課金されないため、最もクリックが多くなるように配信される傾向にあります。

Yahoo!広告では広告費用の上限が設定可能なため、予想以上の費用が発生する恐れはありません。Yahoo!広告については詳しくはこちらをご覧ください。

Yahoo!広告のサービスページはこちら

リターゲティング広告の運用のポイント

ここでは、知っておきたいリターゲティング広告の実践的なコツを2つ紹介します。

コンバージョン到達済みのユーザーを除外する

購入済みのユーザーに広告配信してしまうと、無駄な費用がかかってしまうケースがあります。この場合は、配信除外機能を使いましょう。リターゲティング広告は、「自社サイトを訪れたユーザー」に広告を配信するだけでなく、配信停止にすることも可能です。

例えば、ECサイトには決済ページにリターゲティングタグを設置します。そうすることで、購入済みユーザーをリターゲティングリストに加えて、除外対象にできます。

サイト訪問後数日以内のユーザーへアプローチ

リターゲティング広告は、購買意欲が高まっている間に表示されるのが効果的です。一般消費者向けの商品では、自社サイト訪問から数日以内が目安となるでしょう。

リターゲティング広告では、訪問履歴の有効期間を決められます。Yahoo!広告の場合は、1~540日間の範囲内で設定可能です。

仮に、商品検討期間が3日程度と想定されるなら、有効期間を3日に設定しておけば無駄な配信が減り、費用対効果を高められるでしょう。一方、家や車など検討期間が長い商材ではもっと長い期間にするのが一般的です。

リターゲティング広告をめぐる環境変化に注意しよう

今回は「リターゲティング」をテーマに、その概要から活用方法、さらにインターネット技術における世界的な趨勢を踏まえた最新事情や今後の動向についてご紹介しました。

リターゲティングは、マスメディアの広告では不可能だったユーザーへの個別アプローチを可能にした点で革新的な広告手法です。しかし時代や技術の変遷とともにその姿は刻一刻と変化しています。その変化を的確にキャッチし、新しい技術を駆使して最大の効果を上げる施策を実行しましょう。

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